2017 Fiscal Year Research-status Report
学習者参加型の外国語教育のための教育支援ツール開発のための基礎研究
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16K02905
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Research Institution | Kyoto Seika University |
Principal Investigator |
寺尾 美登里 京都精華大学, 特別研究員, 特別研究員 (80751411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿原 武史 関西学院大学, 商学部, 教授 (10454927)
神谷 健一 大阪工業大学, 公私立大学の部局等, 講師 (50388352)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 外国語教材 / 高大接続 / 教育支援ツール |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に現地スペインや日本で取材し、録音したスペイン語ネイティブスピーカーである学生や若者たちによる会話を男女の別や国籍、高校生や大学生など、できるだけ多種多様になるよう厳選し、質問文並びにそれに対する応答文の文字起こしを実施した。さらにそれらの音声データを1文が1トラックずつになるよう編集作業を行った。ひとつの質問文に対し、10パターンの応答文を取り出すことができ、最終的には105の質問に対する応答文のデータベースを構築するに至った。その後、それらを用いた音声入りの新規ツール‘応答パターン提示ツール’を作成した。このツールは既存ツールにはない新しい試みとなる‘音声入り’の教育支援ツールとなっている。 現段階では取り出した応答文全てをまだ深く掘り下げて検証できてはいないものの、日本国内作成のテキストにあるような応答パターンとは異なるパターンが多く散見された。これらを活かし、日本の学生たちと同世代のネイティブスピーカーが話す生きたスペイン語を日本の高等教育機関での従来とは異なる新しい学習素材になるよう応用できれば、文法習得のみならず、より実践的なスペイン語学習に繋がり、ひいてはグローバル人材育成の一旦を担うこともできるのではないだろうか。このような観点からもこの研究の意義は大きく、重要だと考えられる。 また、既存ツールである‘動詞変化形提示ツール’のデータベースの内容の見直しや誤字脱字などを修正し、完成度を上げた。さらに、授業内で使用しているテキストのためのデータベースファイルを個別に作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの遅れを取り戻し、新規ツール開発までに至ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
仕上がったツールを実際に教室活動において実践的に活用し、その効果を計る。またツールの修正、改善などメンテナンスも随時繰り返し行い、ツールの完成度を上げていく。そして、それらの研究成果を国内外で発表する。
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Causes of Carryover |
(理由)年度末の出張予定を取りやめたため。 (使用計画)今年度の出張経費に計上予定。
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