2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Effects of Extensive Reading on Second Language Listening Proficiency: an fNIRS Study
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16K02930
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
千葉 克裕 文教大学, 国際学部, 准教授 (50352547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 悟 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (20451627)
宮崎 敦子 国立研究開発法人理化学研究所, 科技ハブ産連本部, 研究員 (30771521)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 多読学習 / リスニング力 / NIRS / 脳血流量 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は群馬大学の協力を得て理工学部の1年生を対象に多読学習効果を検証する実験を行った。まず、入学直後の多読学習開始前にTOEICによる英語力の測定及びリーディング課題により読解速度(WPM)と内容把握問題による読解効率の測定、さらにリスニング課題による内容理解の正答率を測定した。また、リーディング課題とリスニング課題遂行時の前頭葉の脳血流量を携帯型脳活動計測装置HOT-1000(NeU製)を用いて測定した。 群馬大学理工学部では、1学期に15万語の多読学習が課題となっており、1学期終了時の15万語の読了時に2回目の測定を行った。この次点でリーディング課題では多読開始前と比べて有意にTOEICのスコアが上昇し、また前頭葉の脳血流量は右チャンネルにおいて有意に減少することが確認された一方、リスニング課題では実験開始30秒後に有意に血流が上昇することが確認された。 秋学期にも15万語の多読学習が課されており、秋学期終了時の1月末に3回目の実験を実施した。一般化線形混合モデルにより分析した結果、1年間の多読学習ではTOEICスコアに3回の間での有意差は確認出来なかったが、読解速度(WPM)が有意に上昇することが確認された。リスニング課題において内容理解問題の正答率には有意差が確認できなかった。しかしながら、右チャンネルにおいて多読開始時の4月から8月では有意に増加するが、1月には有意差がないことが確認された。これらのことは多読学習によりリスニング時の内容理解において正答率は変わらないが、トレーニング効果によってより少ない脳活動で処理できることになったと判断され、客観テストには現れない多読学習の効果が示唆された。
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Research Products
(2 results)