2016 Fiscal Year Research-status Report
困難度情報付き絵プロンプトの開発と、その特性のL2発話への影響
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16K02969
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
金子 恵美子 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (30533624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 愛 神戸学院大学, 共通教育センター, 准教授 (10554339)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | L2スピーキング / 絵プロンプト / 平行タスク / picture sequence / narrative |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、プロンプト作りの初年に当たり、英語初中級者用の6コマから成るプロンプト作成のため、ブループリントを以下のように設定した。1)絵の順番を入れ替えると話が成り立たなくなるstructured taskにする、2)登場人物は2枚まで、3)簡単な理由づけを含める、4)ストーリーの予想外の展開やひねりは含めない、5)伏線となるbackground storyはない。このブループリントに基づき、4組の平行プロンプト(parallel prompt)、合計8枚を作成した。その際、日本人大学生には馴染みがあるであろうトピックであることに注意した(ショッピング、通学、週末の外出、落し物など)。また対象となる学習者の運用能力を考慮し、発話する際の時制は指定しなかった。同時に発話を評価するためのルーブリックも作成した。評価は分析的評価で行うため、評価項目として、Contents, Coherence, Grammar/Vocabulary, Pronunciation/Fluencyの4つを設定した。 8枚のうち、6枚を使用してパイロットを行った。CALL教室でモニターに絵を映し出し、参加者はノイズ消去機能付マイクで各自の発話を一斉に録音した。19名が参加したが、3名は録音に失敗し、結果16名分の評価を2名の評価者で行った。すべての項目、並びにトータルスコアは有意に相関し、学習者のスピーキングレベルを表すratable samplesを引き出すことができたと言える。 パイロットの過程で、プロンプトやルーブリックは何度も修正を入れた。また、先行研究を行った研究者にもコメントをもらい絵の修正した。概ね研究計画通りに進んだと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の3年間で絵プロンプトの開発、ルーブリックの作成、パイロットを行う計画であり、初年度は研究代表者の所属大学で小規模のパイロットを行う予定であった。8枚の絵の作成、ルーブリックの開発、並びに16名のパイロット実施により、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
絵の作成は比較的容易にできるが、パイロットは参加者の募集、評価など非常に手間がかかる。今年度は昨年度作成したプロンプトで、更に幅広い運用能力の学習者を対象にパイロットを行うことに注力したい。研究分担者、連携協力者と協力して進めたい 評価には時間がかかるが、評価官の人数を増やすと4年目、5年目に行う統計分析の手法が複雑になってしまうため、2名~4名の評価官で計画的に行いたい。
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Causes of Carryover |
先行研究者にご意見を頂くために予定していた出張を、別の研究費より支払えることが分かったため、そのようにした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
イラストレータ―への謝金、並びに評価官への謝金として使用する。
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Research Products
(1 results)