2016 Fiscal Year Research-status Report
日本の小学校英語の教科化への対応に関する研究-韓国の小学校英語教育を通して-
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16K02977
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
伊藤 静香 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 講師 (10761265)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 小学校英語教育 / 英語教員研修 / 韓国の英語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、日本の小学校英語の教科化としての導入にあたり取り組むべき課題を抽出し、先行する韓国の小学校英語教育の検証を通じて、日本の小学校英語の教科化を有効に実施するための対応策を検討することが目的である。 本研究課題を遂行するにあたり、平成28年度については、本研究課題の基盤を構築するために以下の内容を実施した。 1.日本の小学校英語教育研究について ①日本の小学校英語教育に関する文献・資料の収集による、小学校英語教育の現状と課題の整理 ②小学校英語の授業・指導内容・教材を取り巻く諸問題の検討 ③教員アンケート調査による、小学校英語教育をめぐる教員の意識と課題の検討。③については、小学校英語の教員研修の観点から、本研究の軸となる教科化に対応するための日本の小学校英語教育における課題の抽出と、分析枠組みを構築する基盤ができた。 2.韓国の小学校英語教育研究について ①韓国の小学校英語教育に関する文献・資料の収集 ②韓国における小学校英語教育研究に関する研究協力者とのネットワーク構築および情報の収集 ③韓国の小学校訪問および授業視察と教員のインタビューによる、小学校英語教育の課題の検討。③については、本研究課題の対象である韓国の小学校英語教育について、研究協力者の協力を得て、2016年9月にソウル市内の小学校の授業視察を行った。また、英語教授法と教員研修を専門とする研究者より、韓国における小学校英語教育の課題および小学校英語における教員研修制度についての情報の収集ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の研究計画をもとに、文献・資料により日本の小学校英語教育の課題の抽出と検討が進められている。また、韓国の小学校英語教育研究における協力者として、韓国の小学校の教員および研究者とのネットワークを構築しつつ、情報収集と学校視察の実施に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
小学校英語の教科としての導入にむけて、日本の小学校英語教育の現状の把握と課題をより明らかにすることを目的として、授業視察による調査、また、アンケート調査の分析を進める。韓国の小学校英語教育については、小学校英語教育の研究者、小学校の教員および英語教員研修の機関の協力を通じて現状と課題を把握し、その対応策について実践的な側面から研究を進める。研究の成果は論文にまとめ、学会誌または大学紀要に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
旅費について、韓国の小学校訪問・視察は実施したが、予定していた日本国内の小学校訪問および視察を実施できなかったために生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
日本の小学校英語の実践の観点から分析を進めることを目的として、日本国内の小学校視察を行う。また、韓国での小学校英語教育の現状・課題を明らかにすることを目的として、韓国の小学校視察、大学訪問、小学校英語の教員研修機関の訪問を行うための旅費、現地コーディネイトおよび通訳、文献・資料の翻訳等を含めた協力者への謝金に使用する予定である。
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