2016 Fiscal Year Research-status Report
未刊史料に見る幕末・明治初期の日本におけるイタリアの立場と役割
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16K03011
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
BERTELLI Antonio 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (60598431)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 日伊交流史 / 蚕種商人 / 幕末・明治期 / 戊辰戦争 / イタリア公使夫人 / ジャーコモ・ファルファラ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
第一に、日伊国交開始150周年にあたる2016年度には、日本国内外においてさまざまな研究会、シンポジウムやイベントが開かれたため、多くの研究発表や報告を行う機会があった。
第一に、2016年9月に、神戸大学で開催されたEAJS研究会において、イタリア人外交官の日本における立場と役割についての発表（英語によるもの）を行った。第二に、同年10月に、東京のイタリア文化会館において開催された『日伊国交150周年ー日本及びイタリアにおける過去・現在のビジネス法』というフォーラムにおいて、日伊修好通商条約の歴史と経緯を中心とした発表（日本語によるもの）を行った。第三に、11月3日、4日にイタリア共和国、ナポリ大学で開催されたシンポジウム『Bakumatsu-Meiji Symposium - Doing Research on Bakumatsu and Meiji Japan in the 21st Century』においては、戊辰戦争時の新潟におけるイタリア人蚕種商人の活動を中心とした報告（英語）を行った。また、11月に東京のイタリア文化会館で毎年開かれる『イタリア語研究の集い』、そして2017年2月11－12にちに東北大学で開催された『歴史資料学と地域史研究』というシンポジウムにおいて、初代イタリア公使夫人マティルド・サリエ・ド・ラ・トゥールが遺した数々の未刊史料（記録やスケッチ）について発表した。
これらの発表に際して、多くの研究者から貴重なアドバイスを得て、彼らとの大変有意義な情報交換を行うことができた。おかげで、イタリア、日本における資料調査旅行に際して、今後の研究に役立つ新たな史料を発見できた。最後に、2016年10月に刊行された『イタリア学会誌』に、研究論文「イタリア商人ジャーコモ・ファルファラの未刊日誌―戊辰戦争（1868-69年）の北日本の旅より」を掲載できた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新たな史料の発見により、幕末・明治初期における日伊交流史をまとめた学術専門書の執筆活動はやや遅れている。これ以外の史料（イタリア公使夫人の未刊記録および蚕種商人ピエトロ・フェ・ドスティアーニの未刊史料）を中心とした研究は順調に進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
2017年度に、学術専門書の作成・執筆活動を続ける傍ら、次の活動に尽力する予定である。
1）第二代イタリア公使アレッサンドロ・フェ・ドスティアーニの兄弟で、蚕種商人ピエトロ・フェ・ドスティアーニの未刊史料を中心とした研究を進める。2017年9月にヴェネツィア大学で開催される『伊日本研究会』（AISTUGIA）大会において発表が決まったため、それに備えて、この貴重な未刊史料の分析を行い、その歴史的重要性を浮き彫りにする予定である。
2) 戊辰戦争時に際して、武器商人として活動していたイタリア人ジャーコモ・ファルファラ及びその雇い主であるフランス人武器商人Ａ．ファーブルに関する新たな日本側史料を発見したため、これらをイタリア側史料に合わせて、新たな研究論文（または学術専門書）を書く予定である。
3) 初代イタリア公使夫人マティルド・サリエ・ド・ラ・トゥールの記録、スケッチ、写真を中心とした研究を進め、イタリア共和国・トリノの「Museo d'Arte Orientale」(当方美術館)で開催される展覧会に協力する予定である。将来は東京でもマティルドを中心とした展覧会を開催する可能性もある。
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| Causes of Carryover |
人件費を利用しなかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費・物品の購入費などに使う予定である。
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Research Products
(6 results)
