2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K03050
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福留 真紀 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (60549517)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 日本近世史 / 徳川幕府 / 幕府官僚 / 将軍側近 / 酒井雅楽頭家 / 松平信明 / 福山藩主水野家 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度も前年度と同じく、江戸時代後期の将軍側近と幕府官僚の分析のため、各地で史料調査を行った。 具体的には、天理大学附属天理図書館(奈良県)で、松平定信の家老服部半蔵の日記「世々之姿」の調査を、福山城博物館(広島県)で福山藩主水野家関係史料を、豊橋市美術博物館(愛知県)で、老中松平信明関係史料を、茨城県立歴史館で、「下総結城水野家文書」を、姫路市立城郭研究室(兵庫県)と前橋市立図書館(群馬県)で、酒井雅楽頭家関係史料の調査を実施した。 研究成果を一般に紹介する機会としては、10月26日に川越市立博物館において、川越文化財保護協会主催の文化財講座で「柳沢吉保 ―その実像と宿命」との演題で講演した。 ほかに、継続して続けてきた姫路市立城郭研究室と前橋市立図書館での酒井雅楽頭家関係史料の調査の成果を反映した、学術論文「大奥御年寄の養子縁組 ―綱吉政権期の御年寄松枝をめぐって」が、幕藩研究会編『論集 近世国家と幕府・藩』(2019年11月)に掲載された。 また、福山城博物館での調査の成果は、「補論 酒井忠挙の妹・長姫の憂鬱」の中に反映され、本論文は2020年4月10日刊行の福留真紀『名門譜代大名・酒井忠挙の奮闘』(文春学藝ライブラリー 歴38、文藝春秋)の中に掲載される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、新型コロナウイルスの影響で、3月は史料調査を実施できなかった。その期間には、豊橋市美術博物館(愛知県)で、老中松平信明関係史料の調査を2度実施し、該当の調査が終了する予定であった。その部分が残されているが、それ以外は、予定通りに史料調査を遂行することができている。また、研究成果を講演で紹介し、学術論文も刊行することができたことから、十分な成果が上げられたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響で、実施できなかった、2度の豊橋市美術博物館(愛知県)での老中松平信明関係史料の調査を実施し、該当の調査を終了する予定である。また、これまでと同様に、研究会報告や講演会、論文・書籍の執筆など、研究成果の公表に努める。
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Causes of Carryover |
今年度は、新型コロナウイルスの影響で、3月は史料調査を実施できなかった。その期間に、2回の愛知県豊橋市への史料調査の出張が予定されており、そのための予算が残ったために、次年度使用額が生じている。
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Research Products
(2 results)