2018 Fiscal Year Annual Research Report
A study of swordsmen in the Edo period
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16K03054
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
平川 新 宮城学院女子大学, 一般教育部, 学長 (90142900)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 庶民剣士 / 下野国 |
Outline of Annual Research Achievements |
・安政年間刊行の「武術英名録」をもとに関東地方における庶民剣士の所在と分布データを作成した。このデータをもとに下野国(栃木県)庶民剣士の存在状況を把握した。その結果、「武術英名録」記載の庶民剣士が27人存在したことを確認できた。流派別人数は次の通りである。北辰一刀流17、神道無念流3、甲源一刀流2、岡安柳剛流1、柳剛流1、神武一刀流1、念流1、不明1 ・「浪士組隊士名簿」をもとに下野国出身者を確認したところ、12人を把握できた。このほか地元研究者の文献や史料から、下記の庶民剣士の存在を確認できた。当流剣術(下野兵法)の創始者:笹河是閑(酒井雅楽頭の家臣)。北條伯昌:当流の代表的剣士(旗本領の名主)、正徳4年(1714)生まれ。心明当流の創始者:引田村の福田誠好斎「福田家代々心意守行書添録」。当流:古賀志村北條家:宇都宮氏の家臣、土着して代々名主家 元文期に道場を開く。当流:鹿沼塩山の小森家:名主家、天保15年に北條家より免許。一円流:助谷村の粂川政之助、代々名主家、寛政4年免許。一円流の秋山左伝次:肝煎加談役、苗字帯刀御免、文化13年に免許。神道無念流の塩山直蔵:名主、苗字帯刀御免、天保5年に免許。 以上はあくまで手近な史料や文献で確認できたものにすぎないが、これは師範級の武術家には、それぞれ数十人から数百人の門人がいたことから、下野国にも大量の庶民剣士が存在したことは確実である。
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Research Products
(3 results)