2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the appearance timing of cultivated cereals during Neolithic to Eneolithic Ukraine
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16K03166
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
遠藤 英子 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (60766947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 浩郎 岡山理科大学, 生物地球学部, 准教授 (60390704)
山田 昌功 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (00620387) [Withdrawn]
國木田 大 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特任助教 (00549561)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | キビ / ウクライナ / 栽培穀物 / 青銅器時代 / 金石併用時代 / 新石器時代 / 農耕開始期 / ユーラシア農耕拡散 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年に当たり、国立ウクライナ科学アカデミー考古学研究所(キエフ)及びBorys Grinchenko Kyiv Universityで4月15日より22日まで第4次、8月26日より9月1日まで第5次のレプリカ法調査を実施した。前年度に引き続きウクライナ新石器時代から青銅器時代までの土器資料を対象に調査を行い、レプリカを採取、日本に持ち帰り検鏡・種子同定・分析を行った。 この結果も含めて本科研3年間の成果としては、1.新石器時代資料からは栽培穀物は全く同定されず、すでに定説となっている6000年紀を遡るウクライナの農耕開始には再検討が必要な事。2.金石併用時代のTrypillia文化期には西アジア起源のオオムギやコムギの栽培が継続しているが、キビが報告されているにもかかわらず、今回の調査では同定されず、こちらも再検討が必要である事。3.これまで確実なキビの出現期とされてきたUsatovo文化を含めて、金石併用時代末から青銅器時代中期の遺跡でもキビは検出されず、青銅器時代後期に突如キビが出現する、等の見通しを得ることが出来た。 8月31日にはBorys Grinchenko Kyiv Universityに於いて、本科研を総括し今後の研究方向を検討するための国際ワークショップ"Ukraine as the crossroad for Agricultural dispersal in Eurasia"を、キエフ考古学研究所と共催した。この会議には本科研研究者以外にも、Kiel大学(ドイツ)のW. Kirleis教授、Vilinuis大学(リトアニア)のG.Motuzaite博士など、今日ユーラシア農耕拡散研究をリードする第一線の研究者が参加、本科研の成果を評価し今後の研究課題を議論することができた。
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Research Products
(7 results)