2016 Fiscal Year Research-status Report
近現代移住漁民による技術移動と都市部への定住に関する民俗学的研究
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16K03249
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Research Institution | Tokushima Prefectural Museum |
Principal Investigator |
磯本 宏紀 徳島県立博物館, その他部局等, 学芸係長 (50372230)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 民俗学 / 漁民移住 / 技術移動 / 定住 / 都市 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近現代の移住漁民集団の移動と定住について、アワ船団、遠洋カツオ・マグロ船団、潜水器漁民集団、一本釣り漁民集団の4つの漁民集団に属する漁民に着目してその実態を明らかにし、それぞれの漁民集団の比較研究を行うことを目的としている。 平成28年度には次のとおり現地調査を行い、主に移動しながら生計をたてた漁民集団及び都市部に定着した漁民集団に関する調査データを得た。 ①6月には潜水器漁民集団の出身地である徳島県阿南市伊島において主に聞き取り調査を行った。その際当地での調査経験のある研究者にも同行を依頼した。②9月には明治期から昭和初期に朝鮮海出漁集団の出身地となった愛媛県上島町魚島、香川県観音寺市伊吹島で主に絵馬及び文書調査を行った。③3月には佐賀県唐津市、伊万里市、長崎県長崎市でそれぞれ漁民集団が定住した地域において現地調査を行った。唐津市では鳴門市瀬戸町から移住した一本釣り及び朝鮮海出漁を目的として移住した漁民集団の定住に関する調査を、伊万里市では以西底曳網漁業(2艘曳底曳網船団)で昭和初期に定住して移住者による町を形成していた地域において、長崎市においては以西底曳網漁業により移住して都市に定住した漁民を対象に調査を行った。 本研究に関連して、9月に以西底曳網漁業と漁民の移住,日本村落研究学会中国・四国地区研究会(岡山)、10月に瀬戸内漁民の朝鮮海出漁と技術移動―潜水器漁民の事例を中心にして―,国立歴史民俗博物館国際研究集会「近代における日本人の朝鮮出漁とその文化的影響」の口頭発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたアワ船団(以西底曳網漁業関係者)を対象としたアンケート調査等の一部の調査を28年度中に実施できていないが、それ以外では現地調査を行い、期待した調査データ等の成果を得ている。また、口頭発表、招請講演の機会を得て、成果の一部については報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度以降も引き続き予定された現地調査等を実施するなど、当初の計画に沿った研究を進めたい。 28年度に実施できなかったアワ船団(以西底曳網漁業関係者)を対象としたアンケート調査については、4月に機会を得て実施する予定であり、29年度中に集計、分析作業を進めたい。
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Research Products
(2 results)