2018 Fiscal Year Research-status Report
近現代移住漁民による技術移動と都市部への定住に関する民俗学的研究
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16K03249
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Research Institution | Tokushima Prefectural Museum |
Principal Investigator |
磯本 宏紀 徳島県立博物館, その他部局等, 学芸係長 (50372230)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 移動 / 移住 / 通漁 / 植民地期 / 朝鮮 / 漁民 |
Outline of Annual Research Achievements |
徳島県出身の移住漁民(アワ船団、カツオ・マグロ船団・潜水器漁民・一本釣り及びテグス行商)に関する調査データを整理した。調査研究成果の公表としては、磯本宏紀「以西底曳網漁業における漁民移住と定住化」、地方史研究協議会編『徳島発展の歴史的基盤』(雄山閣、2018)において論文を発表した。磯本宏紀「伊吹島と朝鮮海出漁」、韓国国立民俗博物館編(発行)『韓日海洋民俗誌』、磯本宏紀「他地域への出漁漁民による奉納絵馬」『民具マンスリー』51(2)において、調査成果を公表した。 また、これまで28~29年度にかけて実施してきた調査研究成果にもとづき、徳島県出身漁民の九州、瀬戸内海沿岸域等への移住漁民に関する展示(企画展「阿波漁民ものがたり」)を、徳島県立博物館において4月27日から6月10日にかけて実施し、展示のかたちで研究成果を広く社会に公表した。あわせて、企画展図録「阿波漁民ものがたり」(2018年4月)を発行した。 30年度の調査の新展開として、植民地期朝鮮へ通漁・移住した漁民の出身地域における資料調査を行った。具体的には、岡山県備前市日生、広島県坂町横浜、香川県観音寺市、山口県萩市玉江、鶴江における文献調査、聞き取り調査、民具調査、写真資料調査等である。地域により異なる形態、異なる漁法を根拠にした移動、移住であることが見えてきた。出身地別にそれぞれが異なる方法により漁業や移動を展開していることを、資料の整理から具体的に明らかにすることができる見通しがたった。この点については、引き続き31年度も調査を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり、これまでの研究成果にもとづく論文を執筆し、企画展「阿波漁民ものがたり」を開催することができた。30年度の新展開として、植民地期朝鮮への通漁・移住漁民に関する調査にも着手することができた。 ただ、時間的制約があり、調査が不十分な点もあり、次年度への課題としている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの3年間の漁民移住に関する研究成果の蓄積を整理しつつ、30年度に新たに着手した調査(植民地期朝鮮への漁民通漁・移住)についても、進行させる。本研究内で次の研究展開がスムーズに行えるよう調査データの整理、公表を行う。 収集した資料については、データベース等による社会還元ができる形を検討する。
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Research Products
(6 results)
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[Book] 韓日海洋民俗誌2018
Author(s)
韓国国立民俗博物館編
Total Pages
495
Publisher
韓国国立民俗博物館
ISBN
978-89-289-0196-8
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