2017 Fiscal Year Research-status Report
性的マイノリティの人権救済をめぐる韓国の「積極司法」の構造的特質に関する研究
Project/Area Number |
16K03444
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
岡 克彦 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (90281774)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 性的マイノリティ / トランスジェンダー / 積極司法 / 司法的解決 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2年目を迎え、現地・韓国でフィールドワークを実施し、主にトランスジェンダーによる性別変更に関する判例の調査・収集から男女の性差基準を解明する作業を行った。具体的には、その要件として「反対の性の身体的に変化したこと」を規定しているにもかかわらず、最近、下級法院ではこの要件を緩和して外部性器を形成するまでに至らなかったトランスジェンダーの性別変更を許可する決定を下した。これに関連する決定文および研究資料を調査し、入手するべく関係機関に出向いた。最新動向を調査することができた。また、「積極司法」の実態を明らかにするために、憲法裁判所、同裁判所図書館、大法院、家庭法院(ソウル市)など、裁判資料(判例、決定集、裁判規則類、戸籍例規、家族関係登録例規、同先決集など)を所蔵している各司法機関に出向いて、この性別変更に関する大法院例規の制定・改正の資料調査を行った。その中間的な研究成果が実績報告のとおり現れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の研究計画は、ほぼ予定通りの進捗状況で進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は研究計画の3年目で、研究は順調に進展しており、当初の計画通りに進める。
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Causes of Carryover |
予定していた図書などを購入できず、また、数回にわたって現地調査に赴く予定であったが、1回だけしか現地調査ができなかったためである。
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