2018 Fiscal Year Annual Research Report
Foreign Workers and Coal Mine in World War 2: Impoted Korean workes and wages
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16K03779
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三輪 宗弘 九州大学, 附属図書館, 教授 (30279129)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 徴用工 / 朝鮮人労働者 / 強制連行 / 強制貯金 / 賃金 |
Outline of Annual Research Achievements |
戦時中の朝鮮人労働者の賃金、貯金の実態について解明できた。賃金に関しては、炭鉱では日本人と同じ基準で支払われていることが裏付けられた。また貯金に関しては任意貯金がほとんどで、強制貯金は1か月の労働日数の2日分ぐらいのケースや、ある一定限度まで貯金させるケース(少額)であることが分かった。 大牟田市図書館に三井鉱山がGHQに提出した「華人労務者関係 報告書」(昭和24年4月21日付け)があり、それを丁寧に読んだところ、三井三池鉱山に到着直後に死亡しており、健康状態が極めて悪い華人労務者が組織的且つ意図的に日本に供出 されたのではないかということも分かった。衰弱した労務者が捕虜として三井鉱山に送り込まれたという課題が生じた。 中国第二歴史档案館で汪兆銘政権の華北労務委員会の資料を調査したが、13点の資料を開示請求したが、4点しか開示されず、どのような労務者(捕虜)が日本に送られたのか解明することはできなかった。今後公開されるかどうかはわからないが、膨大な資料が中国に残されていることが分かった。 日窒江向炭鉱の賃金データは2か月であるが、詳細なデータである。中国人捕虜に関しては大牟田市図書館が所蔵する三井鉱山が昭和24年に提出した資料から1年間に1000人中200人も死亡するという異常な死亡率が日本に到着直後に死亡していることが判明した。日本人や朝鮮人の死亡率が年間1000人当たり5人であり、中国人労働者の労働環境が悪いのであれば、死亡率が高くなるはずであるが、来日直後に死亡率が高いが、死亡率は下がっている。当時三井鉱山で捕虜(国民党)の監督を行っていた青谷昭二氏の話を聞く機会があったが、国民党の捕虜に関しては、監視員が付かねばならず、過酷な労働条件ではないと話された。現在も聞き取り調査を継続している。朝鮮人労働者の暴動は戦後もなかったとのことである。機械操作なども行った。
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Research Products
(3 results)