2016 Fiscal Year Research-status Report
ものづくり経営における販売現場の役割に関する実証研究
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16K03805
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
Heller Daniel 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (00362096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 永至 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (50707239)
佐藤 秀典 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (70588293)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経営組織 / 自動車産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度行った活動としては、以下の通りである。 2016年4月から2017年1月まではヘラー研究室所属の大学院生の協力を得て横浜市内の様々なブランドの自動車ディーラー15店舗ほどを訪問し、その成果をヘラー研究室所属の木田世界著(2016)「サービス提供における従業員満足と顧客満足の両立に向けて―営業スタッフの協働に関する課題―」(横浜国立大学大学院国際社会科学府経営学専攻 修士論文)にまとめた。2017年2~3月では本論文を協力したデーィラーの方々にフィードバックしながら加筆修正を行い、2017年度の2つの学会報告(5月米国、7月滋賀県)を準備した。以上の修士論文では、定性データを用いて横浜市に立地されたある自動車販売ディーラーの4つの店舗の比較事例研究を通して従業員満足と顧客満足の関係を調べました。ESとCSの不一致(片方高、片方低)が起こる理由を2つを発見した。 ①ES低、CS高のケース: 従業員の協働が店長の方針で進められているため、個人中心で進めてきた営業スタッフにチームプレーが押し付けられESが下がった。 ②ES高、CS低のケース: スタッフの能力が高くスタッフ個人による対応の顧客評価や業績は高いが、協働によるサービス提供が不十分であった。 また、メーカーからみるものづくり経営については、2016年10月27日に名古屋市の企業訪問を通して、トヨタ生産システムの源流やトヨタ生産システムの販売業への応用に関して調査を行った。同日に地元のトヨタ系の自動者販売会社の社長と面会しヒアリングを行った。 以上のように、本年度は概ね当初の計画通り、文献収集や機材の準備、現場の訪問を通して研究の構想を深め、次年度に神奈川県の三大都市(横浜市・川崎市・相模原市)の自動車販売店舗に、ものづくり経営における販売現場の役割に関するアンケート調査の実行を実施するための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は概ね当初の計画通り、文献収集や機材の準備、現場の訪問を通して研究の構想を深めた。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、前年度の成果を踏まえて、横浜市、川崎市、相模原市の11 メーカー系列(うち国内乗用車メーカー8 社、海外メーカー3 社)の自動車販売店舗(317 店)へアンケート調査を実施する。2018年度は、調査結果のフィードバックと追跡調査を行い、2019~2020年度では研究成果を公表し、神奈川県の地方部のディーラーに自動車販売現場の研究への展開する予定である。なお、木田世界が2017年4月に博士課程に入学し、博士論文では、以上のアンケート調査を中心に、従業員満足によりクロースアップし、ミクロ組織論、とくに従業員のモティベーションを調査する。
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Causes of Carryover |
学会報告は2016年度に実施できなかったため当該年度の出費が予定より低くなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初2016年度に予定していた学会報告を2017年度に行う。
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