2018 Fiscal Year Research-status Report
経営-IT整合モデル構築・維持に関する研究―組織の多次元信頼構造の視点から
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16K03819
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
飯塚 佳代 専修大学, ネットワーク情報学部, 教授 (80433861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末松 千尋 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (80335231)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 業務改革 / 組織間調整 / 信頼構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、業務改革の全体最適化を促進する、あるいは阻む心理的要因を分析するために、心理学の理論を取り入れた分析を行った。具体的には関連する心理学の理論の調査を行い、心理学の専門家との意見交換を行ったり、心理学や社会科学の分野の学会にて情報収集を行い、その結果をふまえて分析のためのモデルを作成(2017年度までに作成していたモデルをベースに心理学的要因考慮して修正)し、業務改革の現場や業務改革をサポートする立場の人達など経験者へのインタビューを行うなどした。インタビュー結果をふまえてモデルを改良し、業務改革の経験者を対象としたアンケートを実施した。分析結果より、業務改革の成功は、業務改革プロセスの心理的要因だけでなく、普段の勤務環境の心理的要因についてが影響していることがわかった。しかし、それは直接的効果ではなく、プロセスを通じた間接的効果であることも明らかになった。また、これらの結果をふまえてマルチエージェントシミュレーションのモデルを改良して、研究をすすめた結果については、現在投稿準備中である。本研究は、業務改革が従来の改革方法論を実行しようとしても適用がうまくいかず結果につながらないということが発生し得る状況に関して、心理的要因にもフォーカスして分析をしており、2019年度については、その内容について組織パターンによる違いについての分析も深めていくとともに、研究期間全体の成果まとめと情報発信を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度までの成果の公表のペースがやや遅れているが、2019年度に2018年度までの発表と研究期間全体のまとめの発表を行う予定である。2019年度4月に学会発表した内容(プレゼンテーション賞を受賞)が、現在学術論文誌に推薦され、現在投稿済である。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の成果については、すでに論文誌に投稿済のものを含め2019年度に積極的に発表していく。また2019年度は本研究の最終年度であるため、成果のまとめを積極的に発信していく予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度の成果発表のうち、発表タイミングが2019年度になったものがあるため。
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Research Products
(2 results)