Research on how to utilize university patents for regional creation

2019 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K03847
• Research Institution: Fukuoka University
• Principal Investigator: 角谷 浩 福岡大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90751355)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 地方創成 / 特許 / 研究開発 / 企業規模

Outline of Annual Research Achievements

地方大学においては所在地域の産業に貢献することがその使命の一つであり、地方創成をのカギをに担うのは、大学と企業とが共同で行ったその研究成果である特許が重要であると考えられる。また、企業が活用できる特許の要件を明らかにする必要がある。そのため、実際に大学特許を活用して成果を出している企業からのヒアリングに基づき、①企業規模が大きくなるほど研究開発費が豊富であること、②大学と共同研究の実績が多いこと、③有用な特許を取得するためには特許の知識が高いこと、④大学と企業とが実際に面談を行いながら研究開発を行うこと、という少なくとも４つの活用要件があることが分かった。
この要件が正しいかどうかを以下の仮説を設定して、調査対象である３大学との間で実際に共同研究を行った企業から得られたアンケート回答から、以下の（１）～（５）の仮説が正しいか検証した。（１）大規模企業，中規模企業，小規模企業の順にその割合が高いこと．（２）大学との共同研究・受託研究の実績が多い企業であること．（３）企業担当者は特許のことを熟知していること．（４）企業担当者は製品と特許との関係を常に確認していること．（５）大学の研究者と企業とに良好なコミュニケーションが存在すること．
この（１）～（５）の仮説の検証の結果、（１）の仮説：なりたたない、（２）の仮説：必ずしもあてはまらない、（３）の仮説：関係は薄い、（４）の仮説：さほど重要ではない、（５）の仮説：重要である、ということが明らかになった。