2018 Fiscal Year Annual Research Report
The System of Alternative Schools for Youth at Risk in America
Project/Area Number |
16K04241
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
宮古 紀宏 国立教育政策研究所, 生徒指導・進路指導研究センター, 主任研究官 (60549129)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学校アカウンタビリティ / 学校改善 / 学校ダッシュボード |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の教育委員会と学校への訪問調査を行うとともに、当研究期間中に実施した米国カリフォルニア州の研究出張等で得られたデータに基づき研究成果をとりまとめ、学会発表や学術雑誌での発信を行った。まず、研究成果の総括・発信についてであるが、平成29年度から継続調査してきたカリフォルニア州の新たな学校アカウンタビリティ制度である「学校ダッシュボード」について、アメリカ教育学会誌の『アメリカ教育研究』第29号(2019)に取りまとめ、発信することができた。本研究の意義及び重要性は、学校教育のパフォーマンスをどのように測ることが妥当であるのか、社会正義の観点から考察することができたことにある。また、平成30年度に実施した訪問調査をもとに、米国の教育行政による学校改善支援について国立教育政策研究所平成30年度プロジェクト研究報告書『「次世代の学校」実現に向けた教育長・指導主事の資質・能力向上に関する調査研究報告書』(2019)にまとめ、報告することができた。さらに、平成31年2月に開催されたアメリカ教育学会教育セミナーにて、本研究の成果を「カリフォルニア州の多元的な学校アカウンタビリティ制度に基づく学校改善-教育行政による学校改善支援に着目して-」として発表し、多元的な学校アカウンタビリティとその情報に基づく学校改善支援の意義と課題について、論じることができた。新たなアカウンタビリティモデルである「学校ダッシュボード」は、多元的(共通6指標と地域4指標)かつ経年的に学校パフォーマンスを描き出す試みであり、その情報に基づき教育行政による学校改善支援ともジョイントが計画されている。今後、このような新たなアカウンタビリティ体制の展開を見極めることは、我が国の学校アカウンタビリティの在り方と教育行政による学校支援を検討する上で、重要な成果であると考える。
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