2019 Fiscal Year Annual Research Report
Developments of risk literacy scales across disciplines
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16K04254
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
岡部 康成 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (10413569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 晋民 千葉科学大学, 危機管理学部, 教授 (10302431)
斉藤 準 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (90757668)
室井 みや 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70339240)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | リスクリテラシー / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,リスクコミュニケーションの重要性が高まるなか,実際にリスクコミュニケーションを進めるうえで,専門家の立場から日本の一般市民のリスクリテラシーの問題が指摘されることがある.そこで本研究では,さまざまな科学技術分野に幅広く適用可能な分野横断的リスクリテラシー尺度を作成し,国際比較研究から日本人のリスクリテラシーの現状とその特徴を明らかにすることを目的とした. 最終年度である本年度は,日本,アメリカおよびイギリスの3ヶ国で,リスクリテラシーに関するweb調査を実施し,リスクリテラシーの国際比較を行った.調査の結果,アメリカとイギリスの間にはほとんど違いがなく,日本はアメリカおよびイギリスと比較するとリスクリテラシーが低い傾向が認められた. 次に,さまなざま科学技術分野に幅広く横断的に適用可能であるか検討するために,リテラシーとリスクの受容との関連について検討した.具体的には,食品に関連するリスク事象として細胞培養肉,医療に関連するリスク事象としてHPVワクチン,エネルギーに関連するリスク事象として原子力発電を取り上げ,これらのリスクの受容度とリテラシーの関連について調査を実施した。なお,細胞培養肉およびHPVワクチンについては日本とアメリカの両国,原子力発電についてはアメリカでのみ調査を実施した.その結果,それぞれのリスク事象について受容度とリスクリテラシーとの関連が認められ,その特徴が日本とアメリカで共通していることが明らかになった.このことから本調査で使用したリスクリテラシー尺度は,幅広い科学技術に分野横断的なリスクリテラシーの測定尺度として利用可能であると考えられる.
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Research Products
(4 results)