2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study on Recent Problems of Japanese Neighborhood Associations: Local management and collaboration ability
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16K04264
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 健彦 九州大学, 人間環境学研究院, 学術協力研究員 (80567339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 さおり 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (00341397)
武田 裕之 大阪大学, 工学研究科, 講師 (00638512)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 町内会 / 自治会 / 市町村 / 行政 / 地域自治 / 神社 / 文化型説 / 前近代説 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ流行により現場での調査が不可能となり、2021年度も状況の改善が望めない状況になったので、本年度で課題を終了することとした。 町内会現場に関する調査では、福岡県A市の当該部局から協力を受け、三密を避けた調査によって、活気ある町内会の基準となる指標を探求した。その結果、A市においては、加入世帯の10%もしくは100人が参加する町内会独自行事が年二回行われることを指標として提唱し、町内会関係者、町内会担当の市職員などから賛同を得た。市担当部局も町内会独自の催事ができる日程を考慮する点で認識を共有した。 神社と町内会の関係改革についての協力要請があった。課題の本来の目的から見ると特定問題に偏った形になるが、電話等の遠隔での情報収集、屋外での参加など、コロナ下で推進できる問題であったので、協力活動を開始し継続中である。A市では、神社と町内会が未分離の地域があり、課題として宗教と町内会の分離を目指す町内会がある。この問題に関して 1)町内会に改革意志がある事の告知 2)期間が必要である事についての丁寧な説明 3)神社信徒の組織の整理 4)神社維持のための独自財源の確保 5)地域の歴史文化財として捉える枠組み作成、などの考えに基づく調査・実践活動を行った。過去の事例・判例などを関係者と共有しながら進めている。 町内会への視点を整理する、文献研究論文を作成した。町内会の研究、また町内会をとりまく環境についての研究は、社会学・行政/政治学・社会心理学などの社会科学分野から都市計画/農村計画・土木・農業経営学など自然科学分野まで、広く資料を収集する必要がある。近年の文献オンライン化により、広く資料の閲覧が可能になった。これを利用し、これまで問われていた「町内会前近代説」「町内会文化型説」を統合する、日本の水利を背景とした、現代の町内会の根拠と意義についての論文を発表した。
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Research Products
(2 results)