2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research of Music Appreciation Teaching Materials to Development Musical Ears and Musical Thinking: A Suggestion from Music Education of Geneva
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16K04775
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
今 由佳里 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (40440838)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 公共ホール / 鑑賞教室 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、音楽のきき方・考え方を育成する鑑賞について、前年度に引き続き浜松市の音楽鑑賞教室を取りあげ、学習内容や方法、教材から特長を抽出し、傾向を明らかにした。 鑑賞教室はこれまでも日本各地で実施されてきている取組みであるが、従来は、演奏家にプログラム内容を任されることが多く、教育現場の中では単発的で系統性のある学習内容にはなりがたいという課題が指摘されていた。しかし、本研究課題で取り上げている浜松市の事例は、子どもの発達段階や小学校の学習内容に沿ったコンサートにするため、行政と教師、演奏家が協働体制でコンサートを企画し、長年好評を博しているという実績がある。日本が世界に誇る数々の楽器メーカーが本社を構え「楽器のまち」とも称される浜松市は、2001(平成13)年度から毎年定期的に「こども音楽鑑賞教室」を開催している。公演は2日間、午前と午後の部に分けられ、浜松市内の小学5年生全員を招待して実施している。 本研究成果については、2019年7月にマカオにおいて開催された国際会議12th Asia Pacific Symposium for Music Education Research にて、The Current Status Related to Music Appreciation Classes in Elementary Schools in Japanと題して発表を行い、海外の音楽教育研究者からも助言を得る機会を持った。また、この浜松市の鑑賞教室については、2019年10月に音楽之友社より出版された『音楽教育研究ハンドブック』第3部第3章:生涯にわたる学びと音楽において、「公共ホールが支援する音楽の学び」として発表している。
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Research Products
(3 results)