2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of teaching materials and teaching methods for developing meta-cognitive abilities based on general-purpose logical thinking skills
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16K04798
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
下郡 啓夫 函館工業高等専門学校, 一般理数系, 教授 (00636392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (30303324)
大場 みち子 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (30588223)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 汎用論理的思考 / メタ認知 / 集団創造性 / 実践的省察 / 多重知能理論 / Entry Points |
Outline of Annual Research Achievements |
論理的思考力について、井上(2002)は意味用法として少なくとも(1)形式論理学の諸規則にかなった推理のこと、(2)筋道の通った思考、つまりある文章や話が論証の形式(前提―結論、または主張―理由・根拠という骨組み)を整えていること、(3)直観やイメージによる思考に対して、分析、総合、 抽象、比較、関係づけなどの概念的思考一般のこと、の3つの用法があると指摘している。加えて井上は数学教育などでは、(1)の形式的推論という意味に限定して使われることが多いと指摘している。本研究では、汎用論理的思考力を数学の(1)の観点から数学・国語・プログラミングの3つの相互の相関から、接続の論理との関係性を改めて確認した。 一方、接続の論理からメタ認知を育成する方法を検討する場合、メタ認知の確認方法として、記憶とその再生が1つの鍵となる。記憶形成では、事象の属性だけでなく、随伴的情報も付加される。それを確認する切り口の1つに、過去体験を構造化した認知的枠組とその再生を確認することで、学んだ知識の再構成が捉えられる。 しかし、再生には文脈依存性の問題がある。文脈依存性とは、同じ問題であっても異なる状況下では異なった回答をするという現象である。ここでいう文脈は、文章を正しく理解する上での前後の文脈のことだけでなく、周囲の状況なども含む。文脈効果を想定してメタ認知を育成することから、本研究では、集団創造性をテーマに、その育成法及び効果測定の方法を検討した。前者については、D.ショーンの実践的省察とハワード・ガードナーの多重知能理論及びEntry Pointsの概念からワークショップの方法論のモデルを提示した。後者については、松下(2012)の高次の能力検討する上でのモデル、すなわち<質的評価>-<量的調査>、<直接評価-間接評価>の2軸でできる4象限のそれぞれのデータの相関を探る方法のモデルを提示した。
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Research Products
(6 results)