2016 Fiscal Year Research-status Report
超音波駆動波長走査光源とウェーブレット変換処理を用いた実時間フルフィールドOCT
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16K04973
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 孝昌 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40206496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崔 森悦 新潟大学, 自然科学系, 助教 (60568418)
村松 正吾 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (30295472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 波長走査光源 / リトロー型光外部共振器 / 連続ウェーブレット変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づき、まず光源の筐体設計と製作を行った。次に、無反射コート半導体レーザと超音波偏光器を組み合わせ、リットマン型の超音波駆動型波長走査光源を構成した。当初の目標は、波長走査幅100nm超、走査周波数100kHz超の光源であり、回折格子への最適なビーム入射角やレーザパワーを検討しつつ、条件を様々変えて実験を行った。しかし、波長走査幅は20nm台で頭打ちとなり、なかなか波長走査幅の拡大が実現できなかった。そこで、構造自体を見直すこととし、リトロー型の外部共振器構造を採用することとした。結果これにより、光の利用効率が向上し、波長走査幅45nmの性能が得られた。今回入手できた無反射コート半導体レーザ出射光の波長帯域が50nm程度であったため、波長走査幅45nmは妥当な値だといえる。 波長走査周波数に関しては、超音波偏光器の出力を三角波で変調し、波長を線形にスキャンして干渉信号の観測を行い評価した。周波数が高くなるほど干渉信号は不安定となるものの、光源が100kHz程度まで応答することが確認できた。リトロー型の外部共振器構造を導入し、デバイス本来の性能を十分に引き出すことができた意義は大きい。 一方、上記で構成した波長走査光源を用い、CCDカメラによる干渉画像の取得実験も行った。CCDの画像取得タイミングに合わせて、波長を遷移させるタイミング回路を製作し、正常に動作することを確認した。 連続ウェーブレット変換を用いた信号処理手法の検討は、シミュレーションによって行い、波長が大きく変化した場合でも、波長の校正なしに誤差のない解析が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
周波数応答はなんとか目標値に届いたが、結果として得られた波長走査幅が、当初の目標値よりも狭かった。また、光源の性能向上の一環として、パルス発光による出力の向上を目標として掲げていたが、これに関しては、まだ実験での検証が終了していない。また、計画にあるウェーブレット変換による断層画像再生アルゴリズムの検討も終了していない。さらに、平成28年度中に行う予定であった外部発表(国内学会)が遅れ、発表の実施が平成29年5月にずれ込んだ。 ただし、その他に関しては、ほぼ計画通りに進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず平成28年積み残しのパルス発光動作による性能向上を確認するとともに、ウェーブレット変換による断層画像再生アルゴリズムの検討を行う。その後は、平成29年度の計画として掲げた高速度画像取得、断層画像再生アルゴリズムのハードウェア実装を予定通り実現する。
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