2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K05089
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
石井 志保子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (60202933)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 1. Singularities / 2. Jet schemes / 3. Discrepancies / 4. Birational geometry |
Outline of Annual Research Achievements |
代数多様体の特異点について,通常の discrepancies だけでなく,Ishii-De Fernex-Docampo によって導入された Mather-Jacobian discrepancies を用いてさらに効果的な研究をしようというのが目的である. 本研究の初年度である2016年度は,Mather-Jacobian minimal log discrepancy の計算公式は無限個の局所ジェットスキームの情報によって与えられるが,それが有限個の情報で十分であるだろうという予想(Finite Determination Conjecture )を提起し,幾つかの場合(例えば曲面の場合や,非退化な超曲面の場合)に肯定的な結果を得た.この予想が成立すれば,Mather-Jacobian discrepancy に関する特異点の基本的な性質が得られることも示すことができた. Arkansas 大学の Wenbo Niu 氏との共同研究で,strongly geometric residual intersection によって Mather-Jacobian minimal log discrepancy がどのように変化するかを記述した. 11月のフランス,レンヌでのsymposium “Arc Schemes and Singularity Theory”において Finite Determination Conjecture の解説の講演をした.これは論文としてまとめ,ジャーナルに投稿した. De Fernex, Lawrence Ein との共同研究で「局所ジェットスキームが特異点の芽を決定するか?」という疑問から発生したjet closureの基本的な性質や,これが整閉包に含まれることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り進んでおり,出版状況も順調である.
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Strategy for Future Research Activity |
Finite determination conjecture に関しては次元が1,2の場合に示されているので次元についての帰納法を試みる.Residual intersection の問題に関しては,smooth variety の strongly geometric general residual intersection がまたsmooth になるかどうかという問題をはじめ基本的な問題が多く未解決であるためこれらを確立すべく試行する. 7月のMittag-Leffler 研究所(Stockholm, Sweden)8月中旬の Pacific Rim Conference (Oaxaca,Mexco),8月下旬のComplex Geometry Workshop (Oberwolfach, Germany), 9月下旬の Singularities Conference (Sydney University, Australia) の講演依頼を受けているので,今年度の予算はこれらの 出張のための旅費として執行する予定である.
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Causes of Carryover |
2016年度に予定していた海外出張の中で、本務の関係で実施できなくなった件があったため、当該用務に使用予定の予算を次年度に使用することとした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の予算は下記の(1)~(4) の海外出張を始めその他に,新たに研究上必要が発生した場合の研究連絡の為の海外出張費,5月のOISTでの研究集会用の費用,研究補佐の為の人件費,パソコン機器などの補修,周辺機器の費用,に使用予定である. 尚、2016年度の国際研究集会で発表予定であった研究内容を下記の(1)~(4) の研究集会で発表する予定である.現在のところ招待されている国際研究集会.(1)7月のMittag-Leffler研究所(Stockholm, Sweden),(2)8月中旬のPacific Rim Conference (Oaxaca,Mexco),(3)8月下旬のComplex Geometry Workshop(Oberwolfach,Germany), (4)9月下旬のSingularities Conference(Sydney University,Australia)
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Research Products
(8 results)