2019 Fiscal Year Annual Research Report
Deepening and merging twistor theory for indefinite or exceptional structure groups
Project/Area Number |
16K05118
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中田 文憲 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80467034)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 微分幾何学 / ツイスター理論 / 複素幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究に引き続き、例外型単純リー群G2の対称性を持つ等質空間の幾何構造に関する研究を行った。特に、間下克哉氏(法政大)、橋本英哉氏(名城大)、大橋美沙氏(名工大)との共同研究の継続により、結合的グラスマン多様体G2/SO(4)や、そのファイバー束としての様々な等質空間の幾何構造の解明に向けた研究を進めた。 具体的な成果としては、ムービングフレームを用いた様々な幾何構造の具体的表示が得られた。具体的には G2/SO(4) 上の基礎的4-形式、G2/U(2)+ および G2/U(2)- の複素構造、G2/Sp(1)+ 上の佐々木構造などである。この結果については現在共著論文として執筆中である。また、これらの等質空間は G2/SO(4)上の自己言及的ベクトル束(トートロジカルベクトルバンドル)の言葉を用いて統一的に記述できることを発見した。この結果については研究集会等で発表を行なっている。この結果は、本研究を通して追求してきたG2幾何におけるツイスター理論の新しい可能性について、極めて具体的な示唆を与えるものであると考えられ、次なる研究課題を切り開くものであると考えている。 福島幾何学研究集会(10月)を開催した他、様々な学会・研究集会に参加し、上記の共同研究者をはじめ、多くの研究者との交流・議論を行い、研究成果の紹介や、研究内容の深化を図った。3月に予定されていた名城幾何学研究集会では、本研究の総合的な成果を発表する予定であったが、新型コロナウィルスの影響により研究集会が延期となっているところである。
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