2017 Fiscal Year Research-status Report
荷電レプトン質量式が示唆したTeVスケール物理の探究
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16K05325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小出 義夫 大阪大学, 理学研究科, 招へい研究員 (40046206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 真人 京都産業大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (70585992)
山下 敏史 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90622671)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 素粒子 / 荷電レプトン / ファミリー対称性 / ニュートリノ振動 / 質量行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
荷電レプトンは3個知られている.従って,その質量比は,独立なものは2つである.この質量比についての関係式は,すでに 1982年に Koide によって見つけ出されていて,今回の研究課題の名称にも使われている.本年度,ついに残る1つの関係式を理論的に導くことに成功した(Y.Koide, Phys.Lett.B, 2018).また,隅野モデルの不満足点を改変した新しいモデルの提唱(MPLA, 2017)やニュートリノ質量行列についての新しいモデルの提案(Phys.Rev.D, 2017)を行った.さらに U(3)×U(3)' ファミリーモデルでのクオーク・レプトンの統一模型の構築を西浦の助力のもとで,進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べたように,予定外の発見があったので,実験的な検証の問題から少し離れて,その理論的な問題に追われている.それでも,隅野理論の改訂版の提案に基づいて,LHCでの陽子・陽子散乱での軽いファミリー・ゲージ・ボソンの検出可能性の予言を行った(Y.Koide, PMLA, 2017).
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者である山下と,新しい質量公式を含めた2つの荷電レプトン質量式を,超対称性理論の下で再導出する試みに取組中である.また,研究分担者の山中とは,ファミリー・ゲージ・ボソンの実験的探索についてさらなる研究を進める予定.
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Causes of Carryover |
2017年に長期入院をしたので,予定していた海外出張ができなかった. 今年度は,いくつかの海外出張をする予定でいる.また,PCの拡張も予定している.
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Research Products
(5 results)