2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research for reconstruction of gravelly turbidite models
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16K05573
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 慎 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (10201930)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 礫質重力流堆積物 / 堆積相モデル / タービダイト / ベッドフォーム / 3次元デューン / 深海底 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,前年度までの研究で構築された礫質重力流堆積物の主な堆積相の時空配列に関する基礎的なモデルの適応性を確認し,モデルを改善するための野外調査をアメリカ西海岸のCapistrano層,Wheeler Gorge礫含層,Carmelo層を対象に実施した。これらの地層からは,これまでに広く適用されている礫質重力流堆積物の堆積相モデルの基本が構築されている。野外調査の結果,これらの地層を構成する礫質重量流堆積物には,これまで確認されていなかったトラクション作用にともなって形成された堆積構造が広く観察されること,分布形態の特徴から礫層の多くがベッドフォームの移動と累重にともなって形成されたと解釈されること,ベッドフォ-ムの断面形態の特徴に基づくと,礫岩層下部には上流側からクレストにかけては逆級化層理,下流側には下流方向へ緩く傾いた平行層理あるいは正級化層理が,礫岩層上部は全体をドレープして正級化層理の発達が広く観察された。礫含層に重なる礫質砂岩層とは上流側ほど粒径の急激な細粒化が認められるが,礫質砂岩層には礫岩層が示す上に凸のウェーブ状形態をドレープしてバンド状層理が下部に,上部は塊状ないし正級化層理の発達が認められた。さらに,古流向に斜交ないしは直交した断面では,礫岩層にはトラフ型斜交層理が発達していることが多い。したがって,前年度までの研究成果と総合すると,3ヶ年で検討対象とされた礫岩層ならびのその上位の礫質砂岩層の多くは,三次元デューンの下流方向への移動と累重で形成された堆積物と解釈される。さらに,これまで重力流の減衰過程あるいは変換によって上流-下流の関係で個別に発達すると解釈されてきた堆積相モデルの構成要素は,礫質ベッドフォ-ム堆積物の構成要素として発達する可能性が明らかとなった。
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[Presentation] Channel-lobe transition zone evolution and architecture2018
Author(s)
Brooks, H.L., Ito, M., Hodgson, D.M., Brunt, R.L., Flint, S.S., Hofstra, M., Peaka, J.
Organizer
日本地質学会
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