2017 Fiscal Year Research-status Report
原子炉格納容器内の燃料デブリ解体を目的とした小型水中ハツリ装置の開発
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16K06053
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 義和 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (60277390)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 廃炉 / 加工 / ハツリ |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、福島第一原発は廃炉に向けて様々な作業が行われている。その中でも燃料デブリの解体は重要な廃炉作業の工程の一つである。現在進められている燃料デブリ解体の研究としては、レーザー技術を応用する方法がある。しかしこの方法では、燃料デブリが粒状となって格納容器内に飛散して水を汚染してしまう。また、加工装置自体も大型かつ複雑なものとなり、高い放射線量下における装置の設置、メンテナンスなどの運用面も心配される。そこで本研究では、一般的にコンクリートの解体工事で用いられているハツリ装置を応用したシンプルな加工装置を開発し、燃料デブリの加工を行う。 前年度はハツリ装置の設計および試作を行い、加工実験も行った。しかし、加工工具を振動させるためのエンペラの回転がスムーズではなく、ハツリ加工を行うための振動が不十分であった。そこで、本年度(H29年度)はエンペラ回転部と軸受け部分を改良し、高回転が得られるようにした。その結果、ハツリ加工が出来る目途は立ったが効率の良い加工には至っていない。さらに高回転、高トルクが得られるように装置の改良が必要である。また、エンペラを回転させるために周囲の水を取り込んでいるが、本年度開発した装置では水がスムーズに取り込まれていないようであり、それが原因で回転数とトルクが得られていないようである。そこで、周囲の水の取り込み方も工夫する必要があることがわかった。さらに、加工工具の形状も検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試作装置は完成させ、実験及び改良を繰り返している。目標としている加工効率は達成できていないが、最終年度には達成できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
実験と装置の改良を繰り返し、目標とする加工効率を達成させる。特に水の取り込み方とエンペラ回転部周辺の形状に焦点を当て設計を見直す予定である。
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Causes of Carryover |
H29年度に物品を残金を基に実験用の消耗品を注文したが、納品及び伝票処理が遅れ支払いに間に合わなかった。
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