2018 Fiscal Year Annual Research Report
Flow control technology using multi-scale characteristics of three-dimensional complexity wakes
Project/Area Number |
16K06067
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
李鹿 輝 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (00253906)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 後流 / PIV / 渦 |
Outline of Annual Research Achievements |
流れ場に置かれた物体の後方は渦を伴った非定常後流となる。複数の物体が近接することによって後流が干渉する複雑な流れになり、物体及び流体に振動も発生する。本研究では、多数の物体の周りの流れ場に対して、2DPIVを用いて瞬時速度の計測・可視化を行う。物体の形状、個数、高さ及び配置などは渦構造との関係を調べた。水面振動の発生時は下流側円柱後流でのS方向乱れ強さが大きくなった。円柱配置によって後流の渦放出周波数が異なり、1.28[Hz]の周波数が下流側円柱後流を占める割合が高くなると、それとほぼ同じ周波数で水面に振動を生じた。さらに、円柱物体の形状、高さ、個数及び配置に対して、3次元流れの数値計算を行った。実験が見えない3次元渦の構造及び渦の相互作用の過程を明らかにし、物体の形状・配置などによって渦が誘発した振動流を解明した。 新たな防波堤の形状を研究するため、波形状表面をもつ角柱の後流構造の実験研究を行った。波形状モデルの後流において、背面に生じる低速領域と剥離領域が拡大されたことがわかった。FFT解析の結果から、カルマン渦と異なる、新たな二次元渦の生成が生じていることがわかった。渦度やレイノルズ応力の散逸が見られ、下流での乱れ幅を抑制する様子がPIVの結果からわかった。なお、山と谷の数が多いモデルほど乱れる幅は抑制された。LESによるモデル近傍の圧力分布では、角柱モデルに比べ波形モデルの背圧が高く、圧力回復が速い結果となった。 新たな防波堤に使用される低アスペクト比の円柱のまわりの3次元流れに対して、3次元PIV計測を行った。3DPIV実験計測が得た3次元流れの速度データに対して、3次元ウェーブレット変換を行い、空間―時間において防波堤の周りに各スケールの渦のエネルギー分布を定量的に解析した。3次元渦の形成、干渉、減衰の過程を解明し、新たな防波堤を支配する大規模渦構造を抽出した。
|