Development of Small Power Generator Utilizing the Galloping Phenomenon

2018 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K06147
• Research Institution: Saitama University
• Principal Investigator: 長嶺 拓夫 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00323379)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 風力発電 / 流体関連振動 / 自励振動 / ギャロッピング / 振動発電 / 圧電素子

Outline of Annual Research Achievements

本研究は小型振動式風力発電機の開発を目的としている。特長としては、風速が数m/s程度の低風速での発電が可能とするものである。一般的な風力発電機の適用風速は平均風速が６m/s以上であり、そのような条件を満たす場所は多くはない。このような低風速の流れ場において発電をするためには、流れ場から効率良く振動を起こすことが重要な要素となる。このことを達成するため、不安定振動の一種である空力自励振動のギャロッピング現象を利用して効率良く振動を起こすことを考えた。一般に自励振動は系の固有振動数で振動するため効率よく流れ場のもつエネルギーを振動に変換している。実験装置は、空気の流れ場に配置した受風部とそれを支える板バネと発電を行う圧電素子及びそれを含む電気回路からなる。受風部は流れから励振され、不安定振動（ギャロッピング）が発生する。この現象を利用して発電を行う。この受風部は板バネで支持されており、受風部が板ばねの曲げ振動により振動する構成となっており、その支持部の支持方法や曲げ剛性が発電特性に影響を与える。この板バネの曲げ振動から圧電素子を用いて発電を行った。このように基本的な構造は単純でありまた丈夫な構造となっている。この発電装置はセンサ用の電源として活用が期待されるものである。各部の形状および特性、電気回路による発電特性への影響などについて実験と解析により調べた。この研究により、風速に対する受風部の向き、形状、取付け方法などが振動特性に与える影響を明かにしている。さらに電気回路についても、振動特性と発電特性に与える影響を実験的に調べた。実用化において風速の変動に対しても十分な発電量が確保されることが実験により明らかとなった。