2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K06163
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
槇 徹雄 東京都市大学, 工学部, 教授 (20465363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田久保 宣晃 科学警察研究所, 交通科学部, 部長 (50356226)
大賀 涼 科学警察研究所, 交通科学部, 室長 (50392262)
櫻井 俊彰 東京都市大学, 工学部, 准教授 (80610047)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ミニカー / 衝突安全性 / 車体構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年5月開催の自動車技術会 春季大会・学術研究講演会において、「ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害に関する研究(第2報)」に関する講演を実施した。詳細は次の通り。① シートベルトにプリテンショナーを追加することと,ステアリングホイールの後退量を0 にすることが胸たわみの低減に有効であり,加えてロードリミッターの設定を2 kN にすると胸たわみは傷害基準以下となる.②胸たわみが傷害基準以下になる条件においても,頭部とステアリングホイールが接触し,頭部傷害値は傷害基準以上となるため,エアバック等を用いた頭部傷害を低減させる方法を検討する必要がある. また、平成30年10月開催の自動車技術会 秋季大会・学術研究講演会において、「ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害に関する研究(第3報)」に関する講演を実施した。詳細は次の通り。① 車体下部のフレームの強度を上げることで車体の変形量を抑制することができる.この場合,質量は7.7 kg増加することになる.② 車体の変形量を抑制した場合,ステアリングホイールと乗員の衝突は回避されるが,シートベルトの拘束力が過大になることで胸部が圧迫され,胸たわみは傷害基準以上となるためシートベルト機構等の乗員保護装置の追加検討が必要となる. ミニカーは小型であるためクラッシャブルゾーンの確保が容易ではなく、前面衝突時の車両減速度が大きくなる。そのため、乗員に対する減速度が大きくなり、シートベルトによる確実な拘束が極めて重要となる。本研究では車体の減速度波形の改善方法に言及し、胸部傷害の低減の方向性を把握することが可能となった。なお、頭部傷害に関してはステアリングの特性変更やエアバッグの採用が重要となり、今後の課題と考えている。さらに、車体構造の変更に伴い、車両重量が増加しており、最適化が必要と判断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
衝突実験を平成29年度に実施完了できたため、実験状況を模擬したコンピュータ解析がほぼ計画通りに実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年にはミニカーモデルを車体後部を含めてフルモデル車体構造化とし、軽量化も含めた最適解析を実施中である。 最終外部発表を実施するに当たり、以下の課題検討を実施中である。 ・軽量化 ・最適設計
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Causes of Carryover |
前年度まで、乗員保護対策としてエアバッグの適用まで考慮できておらず、最適解となっていない。今後、エアバッグを含めた最適な保護対策を考慮した解析を実施し、他の外部発表または論文化も必要と考えている。このため次年度に予算を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)