2017 Fiscal Year Research-status Report

革新的な無線周波数資源高度利用技術の実装アーキテクチャー設計

Research Project

Project/Area Number	16K06339
Research Institution	The University of Electro-Communications
Principal Investigator	韓承鎬電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (10400714)
Project Period (FY)	2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords	完全相補系列系 / ZCZ系列 / スペクトル拡散通信システム
Outline of Annual Research Achievements	今年度の研究では、初年度で考案した接続可能な完全相補系列系の一般的な構築法で構成される系列に対して，高速フーリエ変換に基づいた実装が可能な多値系列と、アダマール変換に基づいた実装が可能な二値系列の性能比較を行い、二値系列の方が計算量やドップラー耐性などの面で優れた性質を持っていることを示した。等化技術の開発においては、周波数領域でオーバーサンプリングことで、線形等化機の性能を改善できることを示した。周辺技術の開発においては、通信路容量を達成できる符号の一つであるTurbu符号において、既存の線形インターリーバーより優れた性能を達成できる新しいインターリーバーを提案し、将来提案通信システムとの併用で無線周波数高度利用を目指している。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned. Reason 今年度は、当初の研究計画通り、一般的な構築法で構成される接続可能な完全相補系列系を、実用の視点から計算量、クリッピング耐性、ドップラー耐性などの主な通信指標の評価を行い、二値系列が実用性が高いことを示した。等化機の開発においては、周波数領域でオーバーサンプリング線形等化機の適応を検討し、符号との併用のために線形インターリーバーより優れた性能を持つ新しいインターリーバーを提案した。
Strategy for Future Research Activity	今年度の研究目標としては、昨年度と引き続き静的フェージング環境及び高速フェージング環境での通信路推定と高速等化技術の開発を主要テーマとして周辺技術の開発を進めていく予定である。通信路推定においては、推定を要する通信路の数が多く複数の送受信アンテナを装備した多入力多出力(MIMO)通信システムと、高速移動に伴うドップラー変動の時変性が生じた場合での高精度な通信路推定技術の開発を目標とする。等価技術の開発においては、周波数領域オーバーサンプリング線形等化機の性能評価を行うとともに、再帰的な判定手法を適応することで上記等化機のさらなる性能改善を図る。