2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of diagnosis system for embryonic disease with multi-measurement of bio-signal in chick embryo.
Project/Area Number |
16K06397
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
森谷 健二 函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 教授 (90342435)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肺疾患モデル / 間欠性低酸素 / ニワトリ胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)慢性低酸素環境において正常成長胚では見られない周期での周期的な体動変動や孵卵約110時間以降の体動の減少が報告された.このような低酸素環境における胚の成長(ここでは胚の大きさを成長度と定義する)についても画像処理により解析を行った.低酸素環境下において,体動が減少すると報告された孵卵開始約110時間に,胚の大きさ,すなわち成長度が正常成長胚に対して明らかに低くなったいる事が分かった.通常の胚の体動は弧を描くように動く事が多いため,胚の大きさ(ここでは直径に相当する)が変われば円周長も変化するので,胚の大きさの違いが体動量の減少として反映された可能性がある.しかしながら,逆の見方をすれば体動量解析によって胚の大きさをチェックする事も可能である事が示唆された.また,体動のパターンは規格化の必要がある事も示唆された.
2)計測したビデオから画像処理により胚の位置を検出し,フレームごとの移動距離を5分ごとに積算して体動量として算出した.最初の10分ならびに30分を18%低酸素環境にした場合の例をそれぞれ2例ずつえられた.それぞれの低酸素暴露時間において低酸素中の一時的な体動量の増加が確認されたものの,低酸素環境事において必ず起きているわけではなかった.また,同じ孵卵時間・同じ低酸素濃度における暴露時間の違いについて10分と30分では大きな違いは見られなかった.今後は低酸素症が原因である体動増加パターンと通常の体動増加パターンに違いがあるのか,深層学習でそのパターンをどれくらいの精度で識別出来るのかが,課題となる.また,慢性・間欠性どちらの場合においても,低酸素環境においてすぐに特異な現象が発現しなくてもその蓄積により何らかのシグナルが現れる可能性も考えられるので孵卵中期まで連続的に計測する必要もある.
上記についてはそれぞれ国内外の学会において発表した.
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