2018 Fiscal Year Annual Research Report
Aiming at the proposition of functional recovery method for RC member by using Continuous Fibre Rope
Project/Area Number |
16K06475
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
出雲 淳一 関東学院大学, 理工学部, 教授 (50183166)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 連続繊維ロープ / アラミド繊維 / 緊張材 / リラクセーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、震災や老朽化などにより機能が低下したコンクリート部材を対象にして、高性能連続繊維ロープを用いてコンクリート部材の機能を回復させることを目的としている。最終年度にあたる今年度は、連続繊維ロープに緊張力を与えた場合の緊張材への影響について検討を行った。連続繊維ロープをエポキシ樹脂で硬化させた連続繊維ロット(FRP)の場合、リラクセーション率が15%と緊張用PC鋼材に比べ大きいと言われている。しかし、エポキシ樹脂を使わない連続繊維ロープ自体のリラクセーションに関しては、研究が行われておらず、リラクセーションについてまだ明らかにされていない。連続繊維ロープ自体のリラクセーションを明らかにするために、連続繊維ロープを長期的に緊張した状態にして、緊張力の減少量を定量的に評価したのが今回の研究である。本研究では、連続繊維ロープの緊張および定着を可能にするための緊張方法を検討し、定着治具を製作した。その後、内部に直径35mmの鋼製シースを配置した鉄筋コンクリートはり供試体を製作し、クリープ・乾燥収縮が連続繊維ロープの緊張力の変化に与える影響を少なくするために、3ヶ月間気中養生を行った。その後、製作した2体の鉄筋コンクリート部材のシース内に連続繊維ロープを導通し、連続繊維ロープの破断強度の約50%の緊張力を与えて、鉄筋コンクリート部材両端に定着を行った。1体はシース内をグラウトで充填させないアンボンドタイプ、もう1体はノンブリージングタイプグラウトでシース内を充填したボンドタイプとした。これらの供試体に対して、連続繊維ロープの緊張定着後、5ヶ月にわたる緊張力の経時変化を定着部と供試体端部の間に配置したロードセルにより測定した。今回の実験結果からは、2体の供試体において、緊張後3ヶ月までにの緊張力の減少は、アンボンド場合13%、グラウトを充填した場合15%の緊張力の低下が確認された。
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