2017 Fiscal Year Research-status Report
コンクリート塊の低品質再生骨材への再資源化に関する研究
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16K06593
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
道正 泰弘 名城大学, 理工学部, 教授 (20734867)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 資源循環 / 低品質再生骨材 / コンクリート / 混和材 / 安全性 / セシウム / 溶出抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
[リサイクルコンクリートの最適品質管理手法の立案] (1)骨材特性試験:一般骨材,再生粗骨材L,再生細骨材Lを用意し,諸試験を行った。(2)モルタル性能試験:セメント種類,水セメント比を50%で一定とし,混和材として,フライアッシュⅡ種(FAⅡ)を内割で15%,30%,高炉スラグ微粉末4000(BFS)を内割で40%,70%置換し,再生細骨材の置換率を0~100%に変化させた合計17種類の試料モルタルを用意し,主要な性能について試験を行い,特性を把握した。(3)コンクリート性能試験:セメント種類,水セメント比を55%で一定とし,混和材として,FAⅡを砂代替として20%置換,BFSを内割で40%置換,再生骨材の置換率を変化させた合計35種類の試料コンクリートを用意し,主要な性能について試験を行い,特性を把握した。(4)これらの分析結果から,低品質再生骨材を用いたコンクリートの性能は,一般的な調合設計上の配慮に加え,FAⅡやBFSの利用,置換率の調整により,所要性能の確保が可能であることが判明し,最適な品質管理手法の立案が可能となった。 [有害物質を含むコンクリート塊の再資源化への検討] (1)NとFAⅡ,BFSを用い,塩化セシウム(CsCl)を練混ぜ水に溶解させ,混和材の混入率を変化させた5種類(n=3)のペースト硬化体を作製し,養生期間を28日,91日とした合計10種類の試験体について浸漬試験を行い,CsClの溶出量を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)により測定した。また,あわせて細孔径分布を測定した。(2)FAⅡやBFSを大量に混入することにより,CsClの溶出量を抑制でき,セメントでB種相当以上置換した場合の溶出抑制効果は顕著であった。(3)FAⅡ,BFSを多量に置換した空隙率が大きいものほどCsClの溶出量が小さくなるが,空隙径分布の違いによるものと推察される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[リサイクルコンクリートの最適品質管理手法の立案] (1)本年度の研究においては,再生粗骨材に加えて再生細骨材を用いたため,大きな品質変動が認められた。(2)一般的に再生細骨材は,再生粗骨材に比べ,品質低下や品質変動の程度が大きいとされている。打込みのやり直しを可能な限り避けるため,モルタル試験の併用による調合の調整や早めにコンクリートを打ち込むなどの対策を講じることでおおむね順調に進めることができた。 [有害物質を含むコンクリート塊の再資源化への検討] (1)本年度は,FAⅡ,BFSの置換率を大きくし実験を行ったが,混和材の影響がより顕著に現れた。但し,置換率が大きいFA70やBFS70は,試料の採取(切り出し)が困難であったが,試料をあらかじめ多く作製することで結果的に必要な試料を採取できた。(2)この試験は,長期の養生期間と浸漬期間が必要になる。また,試験条件の微妙な変化が結果に影響してしまう可能性があることから,一部の試験体のみのやり直しが難しいため,引き続き慎重に実施していく。
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Strategy for Future Research Activity |
[リサイクルコンクリートの最適品質管理手法の妥当性検証] (1)引き続き低品質再生骨材(再生細骨材,再生粗骨材)を一般骨材と混合・置換することにより,所要品質のコンクリートを製造するための検討を行う。再生粗骨材と再生細骨材の使用に加え,FAⅡ,BFSといった混和材を高い置換率で用いることから,品質変動が大きくなることが予測される。(2)このため,最終的な目標の一つである品質管理のフロー作成のための各工程における管理値の設定に必要な品質変動の影響を検討する。 [有害物質溶出抑制方法の実用化への課題抽出] (1)予想以上に混和材置換の効果が明確に認められたことから,得られた結果をもとに溶出メカニズムについてさらに検討を行う。(2)これにより,CsClが混入したコンクリート塊の再生骨材コンクリートへの利用可能性と課題について検討を行う。
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Causes of Carryover |
(理由) 物品費の値引による。 (使用計画) 物品費として計上する。
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Research Products
(4 results)