2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic Research for Visual Description of Japanese Urban History
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16K06685
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩本 馨 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (00432419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 恵 明治大学, 文学部, 専任准教授 (40401137)
岸 泰子 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60378817)
初田 香成 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 准教授 (70545780)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 都市史 / 建築史 / 空間史 / 絵図 / 地図 / 視覚的叙述 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本都市史を「図」という視点から視覚的に叙述することを目指した共同研究である。平成30年度は3年の研究期間の最終年度として、具体的な事例研究を進めた。今年度は計5回の研究会を開催した。まず第1回研究会は平成30年4月27日に京都工芸繊維大学で開催し、今年度の活動方針と大きな枠組み(関係から機能へ、部分への着目)について議論した。続く4回は日本近世・近代都市史の若手研究者を招いての報告をお願いした。第2回研究会は6月4日に工学院大学で開催し、髙橋元貴氏が「城下町江戸の都市空間を「図化」する―自身の研究をつうじて」と題した報告を行った。ここでは近世江戸のインフラに着目して、時限的な空間の図化、近世における「図」の意味などについて議論した。第3回研究会は7月31日に明治大学で開催し、中尾俊介氏が近世近代移行期の神奈川湊と横浜に関する報告を行った。ここでは横浜開港場日本人町の空間復元、また神奈川湊を含めた「一湾中」の空間について報告がなされ、地所の権利関係、関東周辺都市の商人や豪農の進出のありよう、波止場の構造などについて活発に議論がなされた。第4回研究会は10月5日に工学院大学で開催し、高道昌志氏が「都市の動的状態を「図化」するための方法について」と題した報告を行った。ここでは近代初頭東京の都市の水際空間(河岸地)の図化から展開して、より広く官有地論、インフラ論、近代の公共空間論について議論がなされた。第5回研究会は12月7日に工学院大学で開催し、石榑督和氏が「近現代都市空間研究における「図」」と題した報告を行った。ここでは博士論文と『戦後東京と闇市』で行った図化作業の概説がなされ、また土地区画整理事業の図化について議論がなされた。以上のように今年度は近世から近代の都市空間の視覚的叙述について議論を深めることができた。
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Research Products
(5 results)
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[Book] 危機の都市史2019
Author(s)
「都市の危機と再生」研究会
Total Pages
406
Publisher
吉川弘文館
ISBN
978-4-642-03884-3
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