2018 Fiscal Year Annual Research Report
Control of ammonia adsorption/desorption by photoirradiation in hybrids of photocatalytic layered compounds - transition metal cation
Project/Area Number |
16K06720
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
武井 貴弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50324182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊田 伸弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90161702)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 層状化合物 / アンモニア吸着 / 遷移金属カチオン / 錯形成 / 光触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、光触媒活性を有する無機層状化合物の層間に遷移金属カチオンを導入し、新しいアンモニア吸着材料の創成を目標としている。またアンモニアの吸脱着メカニズムとして、層状化合物の酸塩基反応や遷移金属へのアンモニアの錯化による吸脱着を検討することとしており、最終的には、遷移金属カチオンのアンミン錯体形成、およびマトリックス相の光触媒特性を利用した遷移金属カチオンの還元によるアンモニア脱離による、光照射によるアンモニアの吸脱着制御を目指している。 ホスト物質には、チタンやタンタルを含む層状酸化物を用いた。チタンを含む酸化物としては、レピドクロサイト型層状チタン酸塩を中心に検討した。レピドクロサイト型層状チタン酸塩の層間にCa、Mn、Co、Ni、CuおよびAgイオンを導入し、アンモニア吸着特性を評価した。その結果、Niを層間に挿入した試料において、8重量%を超えるアンモニア吸着が確認された。また、この試料には元々吸着した水も存在するが、加熱処理によって水は80℃、アンモニアは260℃程度で脱離した。つまり、この試料は水とアンモニアを分離する材料として使用可能であることが分かった。次に、生成するホールの消費を目的として、イントラレイヤーに他の遷移金属を導入したレピドクロサイト型層状チタン酸塩を用いて、その層間に遷移金属カチオンを導入した試料の作製も試みた。その結果、ほぼ単相での合成が確認され、一部の試料では光照射によるアンモニアの吸着量増減が観察された。これは、当初の想定通り紫外線照射によってアンモニアが脱離し、可視光照射によってアンモニアの吸着する挙動であることが確認された。
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Research Products
(4 results)