2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a high performance microorganism-enzyme hybrid fuel cell based on polarization improvement
Project/Area Number |
16K06880
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Research Institution | Osaka Prefecture University College of Technology |
Principal Investigator |
西岡 求 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40304034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 公彦 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00249814)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | バイオ燃料電池 / バイオマス / グリセリン / 電極反応 / 電気化学 / 微生物 / 酸化還元酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
グリセリン微生物電池の電池構成要素を変更し,出力電力の向上を目指した.アノード電極として使用しているカーボンペーパー上に塗布しているカーボンスラリーの組成を変更したところ,VULCAN XC72を炭素微粒子とし,PTFE量を従来の半分に減らした場合に,最大電力密度が約3倍に増大した.微生物燃料電池のプロトン交換膜には一般にPTFE骨格と末端にスルホン酸基を持つパーフルオロエーテルペンダント側鎖からなる長鎖型アイオノマーであるナフィオンが用いられるが,側鎖を短くした短鎖型アイオノマーであるアクイヴィオン膜の微生物電池への特性を評価した.試験した条件下では最大電力密度の向上は約1.2倍となり,低温動作時の固体高分子形燃料電池における結果と同様の傾向を示した. カソード反応を酵素触媒系を用いた還元反応とすることを検討し,フェリシアン化カリウム溶液,白金触媒カソードと比較した.白金触媒カソードはカーボンペーパーに白金微粒子とナフィオンを含む触媒スラリーをナフィオン膜と圧着したものを使用し空気槽として反応を行ったところ,フェリシアン化カリウム溶液と同等の最大電力密度を示した.固体高分子形燃料電池では一般に白金カソード極での反応が律速となるとされているが,本研究で使用しているグリセリン微生物電池では,アノード反応が律速段階となっているか,カソード電極面積がアノードと比較して小さすぎる可能性が示唆された.酵素触媒系では,電極をカーボンフェルトとし,ラッカーゼとメディエータABTSを使用した.酵素触媒系においてもフェリシアン化カリウム溶液と同等以上の電力を得ることができ,アノード反応に微生物,カソード反応に酵素を利用するハイブリッド型バイオ燃料電池が十分に機能しうることが明らかになった.
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