2018 Fiscal Year Annual Research Report
Reactive oxygen species play roles in multiple myeloma pathogenesis
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16K07178
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高田 弘一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90398321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
在原 洋平 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30749586) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | STEAP1 / 酸化ストレス / NRF2 / 多発性骨髄腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
多発性骨髄腫(MM)は,形質細胞が骨髄内で単クローン性に増殖する難治性腫瘍である.進行したMMでは,細胞の悪性度が増し,全身の骨髄に腫瘍細胞が転移・増殖し,生命を脅かす.しかしながら,その病態進展機構には不明な点が多い.申請者は,WntシグナルがMMの細胞増殖,転移・浸潤に重要であることを明らかにし,同シグナルがMM治療の標的として有用であることを報告している.一方,MM細胞では増加した細胞内の鉄が酸化ストレスを増強させていることを見出している.しかしながら,増加した酸化ストレスがMMの病態およびWntシグナル増強を惹起するか否かは不明である. 平成28年度は,MM細胞においてSTEAP1の発現抑制がROS産生を抑制していることを,またMM細胞の転移・浸潤能が低下することを明らかにしている.さらに,抗酸化剤処理がMM細胞のWntシグナルを抑制する可能性を見出している. 平成29年度は,ROSがMM細胞の骨髄へのホーミングを促進させるか否かをin vivoモデルで検証した.具体的にはマウスxenograft全身播種モデルを用いたin vivo imagingで解析した.in vivoにおいてもMM細胞のSTEAP1の発現抑制によりMM細胞の転移・浸潤能低下が惹起された.さらに,scaffold systemを用いた検討では,MM-sh-STEAP1細胞の骨髄ホーミング能はコントロール細胞と比較して有意に抑制されていた.さらに,担癌マウスの complete necropsy を行い,病理組織学的に血管新生の多寡を評価したところMM-STEAP-1細胞移植マウスで有意に腫瘍血管新生が減少していた. 平成30年度は,STEAP1の下流シグナルをPCR arrayを用いて検討した結果, ROS制御に重要な役割を果たしているNRF2が存在していることが明らかとなった.
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Research Products
(6 results)