2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K07598
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
古藤田 信博 佐賀大学, 農学部, 准教授 (50355426)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウンシュウミカン / リンゴ / 花成タンパク質 / 相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウンシュウミカンよりCuFTを3種類、CuTFL1、CuCEN、CuBFT、CuMFTを各1種類単離し、それぞれについて植物形質転換用ベクターを構築し、シロイヌナズナを形質転換した。CuFTは組み換えシロイヌナズナの花成を早化させたが、CuTFL1、CuCEN、CuBFTは花成を遅延させた。特に、CuBFTは強い花成抑制を引き起こし、リンゴにおける当該遺伝子とは異なる表現型を示した。またCuCENを過剰発現させたシロイヌナズナは、株元から花序が多く形成されることが観察され、本遺伝子が茎頂を枝分かれさせる機能のあることが示唆された。 一方、CuFTと相互作用する候補タンパク質をコードする遺伝子をウンシュウミカンから3つ単離し、酵母ツーハイブリッドを行うためのベクターにクローニングした。また、リンゴのMdAP1遺伝子(AP1相同遺伝子)と相互作用するタンパク質を1つ同定し、その発現解析を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウンシュウミカンから7種類のTFL1/FTファミリー遺伝子を単離し、またCuFTと相互作用すると考えられる遺伝子を複数単離した。また、リンゴMdAP1と相互作用することが判明したMdMADS11遺伝子に関する基本的な解析が完了し、現在論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
CuFTと相互作用することが示唆された候補タンパク質の酵母ツーハイブリッド実験を行う。また、相互作用が確認された遺伝子のキャラクタライズを行い、CuFTとどのような関係性があるのか、考察する。シロイヌナズナの組み換え実験において、強力な花成遅延が認められたCuBFTについては、その頂芽優勢との関連についても興味深いため、植物ホルモンとの関連も調査する。
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Causes of Carryover |
旅費および謝金を使用しなかった分、残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度は本格的に酵母ツーハイブリッドや組み換え体を作成するため、それに必要な消耗品に充当する。
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