2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bioluminescence reaction mechanism of luminous mushroom
Project/Area Number |
16K07715
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
大場 裕一 中部大学, 応用生物学部, 准教授 (40332704)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生物発光 / キノコ / ルシフェリン / ルシフェラーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
発光キノコの発光メカニズムの解明を目指して、「ルシフェリン酸化物の特定」と「発光酵素の特定」を目的とした研究計画で研究を進めた結果、それぞれにおいて十分な成果があり、2018年までに3つの論文として報告された。以下に、それぞれの成果の概要を報告する。
1:ルシフェリン酸化物の特定(Kaskova et al., 2017. Sci. Adv. 3, e1602847.)研究は、ロシア科学アカデミーとサンパウロ大学との共同研究によって行われ、予定どおりルシフェリン酸化物の化学構造が特定された。その結果に基づき、反応中間体の予測と構造活性相関を行い、その結果も加えた。 2:ルシフェリン酸化物のリサイクル経路の発見(Oba et al., 2017. Photochem. Photobiol. Sci. 16, 1435-1440.)上記の論文の延長として、ルシフェリン酸化物が発光キノコの中でリサイクルされていることを発見した。ルシフェリン酸化物はすみやかにカフェ酸へと変換され、これがヒスピジン生合成の材料となり、再びルシフェリンへとリサイクルされている。これにより発光キノコは持続的に光り続けていることが説明づけられた。ロシア科学アカデミーとサンパウロ大学との共同研究。 3:ルシフェラーゼの特定(Kotlobay et al., 2018. PNAS)ピキア酵母を使った発現クローニング法によりルシフェラーゼ遺伝子が特定された。さらに、ゲノム解析の結果、ルシフェラーゼ遺伝子の近傍にルシフェリン生合成酵素とルシフェリン再生酵素がタンデムに並んでいるのが見つかった。これらをピキア酵母で同時発現させたところ、基質を加えずとも発光することがわかった。これにより発光キノコの発光メカニズムおよびルシフェリン生合成メカニズムが完全に解明されたこととなり、今後の応用が大いに期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Genetically encodable bioluminescent system from fungi2018
Author(s)
Kotlobay, A.A., Sarkisyan, K.S., Oba, Y., Barsova, E., Bogdanova, E.A., Gabaldon, T., Stevani, C.V., Lukyanov, S., Smirnov, I.V., Gitelson, J.I., Kondrashov, F.A., Yampolsky, I.V. et al.
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences
Volume: 115
Pages: 12728~12732
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Recycling system of hispidin in luminous mushroom2018
Author(s)
Y. Oba, Y. Suzuki, G.N.R. Martin, R.P. Carvalho, T.A. Pereira, H.E. Waldenmaier, S. Kanie, M. Naito A.G. Oliveira, F.A. Dorr, E. Pinto, I.V. Yampolsky, and C.V. Stevani
Organizer
20th International Symposium on Bioluminescence and Chemiluminescence
Int'l Joint Research