2018 Fiscal Year Annual Research Report
Utilaization of isopod as a foodstuff
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16K07869
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
大迫 一史 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00452045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒瀬 光一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30280754)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オオグソクムシ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度までの研究の結果,オオグソクムシ筋肉中には他の甲殻類と同様,高いプロテアーゼ活性が見込まれため,プロテアーゼのタイプと,この活性を抑制するための天然由来インヒビターを検索し,高品質なかまぼこゲルを得るための製造法を開発を試みた。プロテアーゼのタイプ特定のため,Benzamidine hydrochloride n-hydrate(Benzamidine),N-ethylmaleimide (NEM),Trypsin inhibitor from soybean (SBTI),Ethylenediamine-N,N,N’,N’-tetraacetic acid, trisodium salt, trihydrate(EDTA),Pepstatin Aをプロテアーゼ阻害剤として用いた。TCA可溶性ペプチド量に対する各種プロテアーゼ阻害剤の効果を,阻害率(%)を調べた結果,各種プロテアーゼ阻害剤の中で最も効果が大きかった濃度と阻害率は5mM EDTA,21.90±6.58;50mM EDTA,30.72±2.75;5mM Benzamidine,9.71±18.30;50mM Benzamidine,13.19±16.81;0.1mg/mL SBTI,21.45±3.91であった。また,併せてSDS-PAGEでの確認を行ったところ,同様の結果であった。一方で,ナチュラルインヒビターとして卵白とクエン酸ナトリウムを用いたが,明瞭な効果は見られなかった。 アレルゲン性については、甲殻類アレルギー患者IgEと反応するオオグソクムシの分子量36kタンパク質の部分アミノ酸配列を決定したところ、甲殻類トロポミオシン(TM)と高い相同性を有していた。次いでオオグソクムシTMのcDNAクローニングを行い、36kタンパク質がTMであることを明らかにした。オオグソクムシのTMが甲殻類アレルギー患者のIgEと反応する事から、オオグソククムシを食資源とする場合にはTMの低減化やアレルギー患者に対する注意喚起が望まれる。
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Research Products
(2 results)