2018 Fiscal Year Annual Research Report
Possible control mechanism of adipogenic progenitor cell proliferation by adiponectin and CTRP11.
Project/Area Number |
16K08068
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 和弘 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (30192561)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | adiponectin / CTRP11 / NGF / VEGF / PDGF / HGF / 肥満 / 間質血管細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満は生活習慣病の危険因子であり対策が求められている。一方、肥満の進展には前駆脂肪細胞の増殖と血管新生が必須であるが、その調節機構は明らかではない。本研究では補体C1qと同様の構造を持つ成熟脂肪細胞分泌因子アディポネクチン(ADPN)と脂肪組織間質血管細胞(SVC)群により分泌されるC1q/TNF related protein (CTRP)11に着目し、それらの細胞増殖因子などの相互作用が前駆脂肪細胞と血管内皮細胞の増殖を調節しているか、明らかにすることを目的とした。 げっ歯類における前駆脂肪細胞由来増殖促進因子候補として前駆脂肪細胞マーカPDGF受容体betaのリガンドであるPDGF-BB、神経成長因子NGF、匿名因子AおよびB、 肝細胞増殖因子HGF、と血管内皮細胞増殖因子VEGFに注目した。このうちADPNはHGFとVGEF120を除く全ての因子と様々な親和性を持って結合した。ADPNとPDGF-BBの結合は細胞増殖を抑制し、NGFとの結合は細胞の分化を抑制したが、VEGF165との結合はその血管様構造の形成に影響を与えなかった。また上記因子の内、PDGF-BBの発現は加齢、肥満に伴い変化すること、HGFは黄体ホルモンの影響を受け、HGFの発現調節には種差があること、因子AおよびBが前駆脂肪細胞の増殖栄養因子の一つであることが明らかとなった。 CTRP11についてはその発現調節機構を明らかにすると共に、ようやくほ乳類細胞における発現系に成功し組み換えタンパク質をえた。現在、CTRP11と因子AおよびBとの相互作用ならびに機能への影響について解析中である。
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Research Products
(4 results)