2018 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of glial innate immunity in age-related neurodegeneration
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16K08637
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
飯島 浩一 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センターアルツハイマー病研究部, 部長 (50632535)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経変性 / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、タウ神経毒性モデル(ショウジョウバエ複眼の神経細胞にタウを過剰発現することで神経変性が惹起される系統)において発現レベルが上昇するToll様受容体を同定した。今年度は、国内外の系統保存センター(国立遺伝学研究所とBloomington Stock Center)よりこのToll様受容体に対するRNAi系統を入手し、タウによる神経変性への影響を調べた。まず両者についてRNAiの効果を比較したところ、遺伝学研究所から入手した系統で効果が見られた。そこで、そのRNAi系統を用いToll様受容体の発現を抑制したところ、タウによって惹起される神経変性の程度が顕著に抑制され、このToll様受容体の活性化が神経変性の増悪化に作用している可能性が考えられた。現在、変異体も入手し、遺伝学的背景をそろえながら、慎重に検証を進めている。 次に、同定したToll様受容体の発現のみで神経変性が惹起されるかを検証するため、このToll様受容体をショウジョウバエ複眼に発生期から過剰発現させた。その結果、複眼の発生過程に作用し、重篤な複眼の形成異常を惹起することが分かった。そこで、薬剤誘導性遺伝子発現システム(GeneSwitchシステム)を用いて、成虫期以降にこのToll様受容体を発現させ、神経変性が惹起されるかを調べたところ、加齢依存的に網膜変性が惹起された。以上の結果より、同定したToll様受容体の異常活性化は、タウの神経毒性、さらには加齢依存的な神経変性を促進させる可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)