2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the molecular basis for interferon-established anti-dengue virus state
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16K08820
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
鈴木 陽一 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40432330)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デングウイルス / インターフェロン誘導性因子 / ウイルス阻害分子 / IFI27 / DNAJC14 / フラビウイルス / 黄熱ウイルス / ジカウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
デング熱は、フラビウイルス科のデングウイルス(DENV)によって引き起こされる熱性疾患であり、我が国での国内流行が懸念されている。本研究では、インターフェロンによってヒト細胞内に確立される抗ウイルス状態の分子機構の解明を目的とし、インターフェロン関連cDNAライブラリースクリーニング法によって同定されたDENV抑制候補遺伝子の解析をおこなった。平成28年度は、5種類の候補遺伝子からIFI27とN末端領域欠損型DNAJC14がDENVの感染に対して抑制的に働くことを見出した。平成 29 年度には、N末端領域欠損型だけでなく野生型のDNAJC14もDENV感染を阻害すること、そしてDNAJC14の抗ウイルス活性は同じフラビウイルス科に属する黄熱ウイルス(YFV)やジカウイルス(ZIKV)に対してもみられることを明らかにした。最終年度においては、IFI27の抗DENV活性について解析をおこなった。RNA干渉法によって内在性IFI27の発現を減少した細胞ではウイルスの増殖性が高まったことから、IFI27は細胞性抗DENV因子であることが確認された。また、IFI27の発現レベルはインターフェロン処理によって上昇し、インターフェロンがもつDENV抑制効果はIFI27のノックダウンによって大きく減じられたことから、IFI27はインターフェロンによる抗DENV状態の確立に重要な役割を果たしていることがわかった。さらに、IFI27もYFVやZIKVに対しても抑制的に働くことから、ある種の細胞性因子(IFI27、DNAJC14)は、フラビウイルスの複製に共通な機構を標的としてウイルス増殖を抑えている可能性が示された。このことは、広域スペクトラムをもつ抗フラビウイルス剤の開発において重要な知見をもたらすものと考えられる。
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Research Products
(5 results)