2016 Fiscal Year Research-status Report
地域における客観的な評価による日常の身体活動量と医療費に関する研究
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16K08853
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
村澤 秀樹 立命館大学, 生命科学部, 助教 (50770202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 一郎 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (80599754)
鵜川 重和 北海道大学, 医学研究科, 助教 (40706751)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | データベース / 疫学調査 / 集計 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、研究のべースとなるDOSANCO Health Studyより、2,103名の生活習慣および食生活等に関する解析用に処理されたデータセットを得ることができた。 得られたデータより、本科学研究において焦点を当てる身体活動量について、国際標準化身体活動質問票(GPAQ)から得た身体活動強度(メッツ)と、身体活動計で計測したデータが得られた対象者数は、前者で1,940名、後者で641名であった。 両方の数値が得られた者は588名で、その身体活動量(メッツ×時間)の生データ分布は、GPAQの値で対数分布の形状となった。両者のデータの相関を調べたが、相関関係が見られなかったことから、対象者の性、年齢、職業等の背景因子で調整することにより、主観的な質問への回答から得た値であるGPAQと、客観的な計測データ値である身体活動計で計測したデータの違いが生じた原因を探索することが、今後扱うリアル・ワールドデータである医療費と照らし合わせる上で重要である。また、身体活動計でデータが得られた者は、DOSANCO Health Studyから得たデータの30%にとどまったことから、本科学研究の「医療費と身体活動の関係」を明らかにするために、GPAQデータと身体活動計で計測したデータのどちらか、両方またはデータ変換した値のうち、どの数値を用いることが妥当かについて、前述した背景因子の探索を通じて検討する必要がある。 本研究では、自然な日常の活動を、デジタル身体活動量計により客観的に計測して、その多寡と医療費の関係を明らかにし、自治体の今後10 年間の医療費の推計を行うものであり、平成28年度は、その基礎となるデータを得て、解析可能な形に整備出来たことに意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
自治体から対象者の医療情報を得るための取扱についての調整に時間を要している。また、身体活動計の情報に関して、取得した機器読み込み原データの再チェックの必要が生じ、対象者背景の解析等全般的な解析着手に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
自治体から対象者の医療情報を得るための方策を北海道大学で調整を引き続き行うとともに、対象者の背景等の解析を優先して進めていく。
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Causes of Carryover |
医療情報の入手の調整に時間を要し、当該情報を扱うための物品費等の必要性が次年度以降となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究に必要な情報の集積や進捗に合わせて、次年度以降に必要な経費の執行を行っていく。
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