2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K08918
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
石田 博雄 昭和大学, 医学部, 講師 (00407404)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 悪性軟部腫瘍 / パゾパニブ / 薬物動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
パゾパニブを投与する悪性軟部腫瘍患者を対象として,毒性に関与する因子を検討するための前向きな探索的臨床研究を実施しており、現在までに22例の患者の同意が得られた。研究への症例登録に引き続きパゾパニブによる治療を開始し,薬物動態解析用ならびに遺伝子多型解析用の血液検体を採取した。パゾパニブの血漿中濃度はHPLCまたはLC/MSMSにて測定した。現在、パゾパニブの投与量,体内動態と毒性の関係を解析中であるが、パゾパニブによる薬物有害反応と薬物動態の明らかな相関は見出されていない。また、経口投与されたパゾパニブの初回通過に影響する因子として考えられるABCG2の遺伝子多型の判定は、全血から抽出したゲノムDNAを用いて,ダイレクトシークエンス法,制限酵素切断長多型法,TaqMan法またはライトサイクラーを用いたFRET法などにより行った。ABCG2遺伝子多型とパゾパニブによる薬物有害反応の頻度および重症度との関連性については明らかな関係は見いだせ ていない。また、ABCG2遺伝子多型とパゾパニブの薬物動態との関係性も現在のところ明らかではない。現在、ABCG2遺伝子以外の関連因子の遺伝子多型を解析し,薬物動態や毒性との関連性を検討している。 今後は臨床試験への患者のエントリーを継続するとともに、引き続き薬物動態の解析や遺伝子多型の判定を行い,パゾパニブによる薬物有害反応との関連性について検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
軟部肉腫は希少がんであり、症例集積は容易ではないものの、現在までに22例が登録でき、おおむね順調に症例集積が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は臨床試験への患者のエントリーを継続するとともに、引き続き薬物動態の解析や遺伝子多型の判定を行い,パゾパニブによる薬物有害反応との関連について検討する。
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Causes of Carryover |
現在、本研究の対象となる軟部肉腫患者の登録、パゾパニブ投与に際しての血液検体採取が主体となっており、薬物動態解析や遺伝子多型解析に係る費用が発生しなかったため。
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Research Products
(1 results)