2019 Fiscal Year Annual Research Report
Association between serum concentrations of perfluoroalkyl substances and breast cancer risk: a case-control study among Japanese women
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16K09040
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
伊藤 弘明 順天堂大学, 医学部, 助教 (30502257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 基 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 部長 (60392338)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フッ素化アルキル化合物 / PFOS / PFOA / 異性体 / DNAメチル化 / エピゲノム / 環境疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
誘導体化およびガスクロマトグラフィー負化学イオン化質量分析法により症例・対照計802検体の血清中有機フッ素化合物(PFASs)の異性体別濃度(20種類以上)を得た。対照群の血清中PFAS濃度の四分位点または三分位点に基づき対象者を群分けし、最低濃度群を基準群とし、乳がん罹患の有無を従属変数として条件付きロジスティック回帰分析を行い、多変数調整オッズ比と95%信頼区間を算出した。閉経状態によるサブグループ解析、多項ロジスティック回帰分析による乳がんサブタイプを考慮した解析も行った。また、感度解析として、多重代入法による欠測値補完を行った上で同様の解析を実施して結果を比較した。また別途、対照群において、血清中PFAS濃度(四分位)と末梢血白血球DNAメチル化レベルの間の関連も重回帰分析で検討した。いずれの解析においても個別物質の影響の他、複合曝露の影響も検討した。検定は両側検定とし、有意水準は5%とした。 19種類のPFASsの血清中濃度と乳がんリスクの間に有意な負の関連を認めた。閉経後女性においては、分岐鎖のないペルフルオロトリデカン酸(PFTrDA)の血清中濃度と乳がんリスクとの間に負の関連を認めた一方、分岐鎖のあるPFTrDAでは血清中濃度が中程の群において乳がんリスクの有意な増加を認めた。このように示性式が同じ化合物でも分岐鎖の有無による関連の違いがあることから、PFASsの疫学研究において異性体別の分析が必要であることが示唆された。また、18種類のPFASsの血清中濃度と白血球DNAメチル化レベルの間に有意な正の関連を認めた。
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Research Products
(1 results)