2018 Fiscal Year Annual Research Report
The development and application of in vivo evaluation of mucosal barrier function in functional gastrointestinal disorders
Project/Area Number |
16K09297
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
大島 忠之 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (00381814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 洋人 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80190833)
渡 二郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10311531)
福井 広一 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60378742)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 機能性消化管疾患 / 細胞間接着装置 / タイト結合 / クローディン |
Outline of Annual Research Achievements |
機能性消化管障害の患者および対照者において消化管粘膜バリア機能を評価するために内視鏡下にカテーテルを挿入し,粘膜に直接プローブを接触させてアドミタンスを測定した.食道のアドミタンスは,胃や十二指腸に比べて低値であり,バリア機能が高いことが明らかとなった. 24時間インピーダンス・pHモニタリングにより胃食道逆流と症状の関連,およびアドミタンスとの関連を検討した. 食道及び十二指腸上皮生検組織を用いて粘膜バリア機能にかかわるタイト結合蛋白,特にクローディン(CLDN)などのmRNA発現量を定量的に検討し,食道では,CLDN1およびCLDN4が重要であることが明らかとなった.一方,これらCLDNの発現パターンが食道粘膜上皮層内で異なり,粘膜層の基底層側にはバリア機能がないことが明らかとなった.このことから,CLDN1およびCLDN4の蛋白発現そのもののみでは,バリア機能が存在するかどうかを示すことが出来ないことが明らかとなり,顆粒層側にみられる点状,ひげ状に染色されるCLDNがバリア機能に重要である可能性が考えられた. この発現とアドミタンスの関連を検討したが,食道粘膜の顆粒層のみのCLDNおよびタイト結合蛋白の抽出をすることが容易でなく,扁平上皮各層におけるさらなる発現解析が必要である. 機能性ディスペプシア(FD)では,十二指腸下行脚の粘膜において肥満細胞および好酸球の浸潤が有意に多く,FDでは十二指腸下行脚においてCLDN3 mRNAの発現が有意に増加していた.タイト結合関連蛋白の細胞膜での発現局在を検討し,基底部での発現が腺窩上皮部に比べて強いことが明らかとなったが,疾患特異性を見出すことはできなかった.またCLDN4は細胞間側面にも発現がみられ,バリア機能のない部位においても発現し,蛋白発現とバリア機能は同一でないことが明らかとなった.
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Research Products
(13 results)