2018 Fiscal Year Annual Research Report
Creativity and mental disorders : clarification of the neurophysiological bases with emphasis on assessment of neural networks
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16K10207
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
上野 幹二 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (50600152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 哲也 福井大学, 学術研究院医学系部門, 客員准教授 (00377459)
水上 喜美子 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (00387408)
山西 輝也 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (50298387)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 創造性 / 精神疾患 / 神経基盤 / 神経ネットワーク / 非線形解析 / 位相同期解析 / グラフ理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
創造性と精神疾患の双方で指摘されている神経基盤の1つに昨今注目されている”脳内神経ネットワーク”が挙げられるが、その神経生理学的メカニズムは未だ解明されていないのが現状である。本研究は、その神経生理学的メカニズムを脳波を用いて解明しようとするものである。 アルツハイマー病、統合失調症、発達障害が疑われる精神疾患患者および健常高齢者をリクルートし、各々の被検者に対して安静閉眼時における脳波を計測した。また、健常高齢者に対しては、S-A創造性検査C版を用いて創造性の高さを計測するとともに、WAIS-Ⅲを用いて知的機能(IQ)の高さも計測した。 創造性の高さ、精神疾患における脳内神経ネットワークを明らかにし、また両者における共通点や違いを明らかにするため、健常者、アルツハイマー病、統合失調症、発達障害が疑われる精神疾患患者の安静時脳波に対して脳波解析を行った。 脳波の解析法は種々提案されているが、脳内神経ネットワークを解明する手法として、Phase Lag Index(PLI)という指標を用いた位相同期解析を用いて、脳の各部位間における同期性を検討した。 創造性の高さが脳部位間の空間的同期性に与える影響について検討した。創造性スコアが高いグループと低いグループで、PLI値における検定を行った。両グループの差がないとする帰無仮説から優位水準5%の両側検定を実施したところ、創造性スコアが平均より高いグループでは、アルファ波帯域で脳全体においてその同期性が強いことが明らかとなった。現在、この結果について論文として報告できるように準備をしているところである。
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Research Products
(1 results)