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2017 Fiscal Year Research-status Report

片肺全摘後の代償性肺再生における骨髄由来VEGFR1陽性幹細胞の役割

Research Project

Project/Area Number 16K10688
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

松井 啓夫  北里大学, 医学部, 助教 (00365123)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 天野 英樹  北里大学, 医学部, 講師 (60296481)
江島 耕二  北里大学, 医学部, 准教授 (30327324)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
KeywordsVEGFR1-TK シグナル / 片肺摘出 / 代償性肺再生
Outline of Annual Research Achievements

1. 残存右肺組織中における各VEGF受容体のmRNA発現の検討:片肺全摘モデル作製後、定量的PCRを用いて残存肺におけるVEGF 受容体1-3型のmRNAの発現を検討し、残存肺でのVEGFR1の発現は他の受容体よりも早期に発現の増強を認めた。
2. VEGFR2チロシンキナーセ阻害剤投与による残存右肺重量、肺胞面積の検討:モデル作製後、VEGFR2チロシンキナーゼ阻害剤を投与し代償性肺再生を検討した。VEGFR2阻害薬投与群は対照群と比較し、残存右肺重量(dry、wet)の変化を認めなかった。また肺胞面積に関しても差を認められなかった。
3. VEGFR1-TKKOにおける残存右肺重量、肺胞面積の検討:VEGFR1-TKKOとWT(野生型)を用いてモデル作製後 残存右肺重量(dry, wet)及び肺胞面積を測定し比較検討した。VEGFR1-TKKOはWTと比較して有意に残存右肺重量の低下を認めたが、肺胞面積では差が認められなかった。
4. 肺摘出後、末梢血及び残存肺組織中のSCF, VEGF, SDF-1及び骨髄組織中のpro-MMP9濃度の測定:末梢血及び残存肺組織ではVEGFの発現の差はWT、VEGFR1-TKKOでは認められなかった。SCF、SDF-1、pro-MMP9の発現はWTと比較しVEGFR1-TKKOでは有意に低下を認めた。
5. 末梢血及び残存肺組織におけるVEGFR1陽性細胞の集積の検討:モデル作製後、血中及び残存肺組織中のVEGFR1陽性細胞をフローサイトメトリー及び免疫組織化学で検討した。免疫組織科学の検討では、残存肺組織に集積したVEGFR陽性細胞数はVEGFR1-TKKOで有意に低下を認めた。フローサイトメトリーを用いた検討では、末梢血液中のVEGFR1陽性細胞数はVEGFR1-TKKOで有意に低下を認めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

残存肺機能、容量変化についての検討に時間を要したため、予定より少々遅れたが、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

代償性肺再生にVEGFR1-TK signalが関与していることが示唆された。今後はこの再生に骨髄由来のstem cellが関与しているか否か検討する方針である。
また、別の研究で創傷治癒モデルにて線維化の形成にVEGFR1-TK signalが関与していることを報告した。このため肺線維症についても関与している可能性も否定できないので今後併せて検討していく方針である。

Causes of Carryover

残存肺機能、容量変化についての検討に時間を要した為、次年度使用額が生じた。次年度は骨髄由来のstem cellが関与しているか否かについての検討に必要なマウスや試薬に使用する予定である。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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