2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research for regenerative medicine for white matter disorder in central nervous system
Project/Area Number |
16K10710
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今井 英明 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (70359587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 泰樹 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90183003)
位高 啓史 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60292926)
宮脇 哲 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70407914)
小野 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50771846) [Withdrawn]
齊藤 延人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60262002)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / ドラッグデリバリー / BDNF mRNA / 膿保護作用 / 脳梗塞実験モデル / ラット前脳虚血 |
Outline of Annual Research Achievements |
【ナノ・ドラッグデリバリーシステム(DDS)の作成】:ポリエチレングリコール(PEG)と生体適合性カチオンポリマーを連結したブロックポリマーを基本とするキャリアを用いて目的とするmRNA を遺伝子導入する。mRNA とこのブロックポリマーを混合すると、周囲をPEG で覆われた内部に凝集した核酸分子を持つミセル型会合体が形成され、大きさや構造から天然ウィルスとも呼べる遺伝子キャリアとなる。脳由来神経栄養因子(BDNF)に代表される生体由来タンパクは基礎実験で多くの神経保護効果を証明してきた。BDNF mRNAを内包する生体適合性ナノミセルを作成した。【脳梗塞実験モデルの作成】:ラット前脳虚血モデルを作成した。あらかじめ側副血行路である椎骨動脈を両側で閉塞した上で、両側総頚動脈を低血圧条件下に6分間遮断し作製した。【BDNF mRNAを内包する生体適合性ナノミセルの投与】:虚血後種々のタイミングで側脳室内投与した。【組織評価】:ナノミセルを用いたmRNA側脳室内投与により2日間以上の持続的タンパク質産生が得られた。虚血後種々のタイミングで単回投与し6日目の脳切片で評価したところ、BDNF mRNAを虚血後2日目に投与した群で50%以上の細胞生存を認めた。免疫二重染色の結果、アストロサイトが特異的にBDNFを発現している所見が得られた。【結語】:mRNAによるBDNF導入は中枢神経系の薬剤送達の困難さを克服する神経保護薬として可能性を示した。
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Research Products
(1 results)